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診断時:22歳
インタビュー時:53歳(2017年8月)
関東地方在住の男性。妻と子ども二人。最初は慢性膵炎と診断されたが、1年後にクローン病の診断がついた。最初は病気を隠して就職したが悪化して退職。故郷にUターンして地元の会社には病気を開示して就職したので、今は色々配慮してもらっている。何度も狭窄で手術をしたが、今は落ち着いている。早めに人工肛門にしたが、その後で子どもも授かったので、不便なこともあるが、全体的には人工肛門にしてよかったと思っている。
語りの内容
手術の思い出ですね。手術をやりたいですかと言われれば当然やりたくないです。で、やりたくない理由は痛い、これが第1ですよね。あの、麻酔が切れた後の痛みというのはやはり背中が重苦しい、えー、何とも言えない不快な状態が続くんですね。で、あの、鎮痛剤、痛み止めも時間を置かないと打ってもらえなかったりして、その術後の麻酔が切れたあとの痛みとの戦いですね、これがひとつ手術は大きな…何というか抵抗を感じるところ。
あと、もう一つ手術で嫌なのは麻酔をかける時ですね。あの、背中を丸めて背骨のところに針を刺して麻酔薬を打つんですが、(硬膜外麻酔)その時にやはり何とも言えないあの、ゾクゾクするような不安感がありましてね。そういうところで手術はもうできればやりたくないなと思ってます。
―― 術後の状況というのはどうなんですか。
術後はですね、まずあの腸が動くまでが一つの戦いですね。で、当然あのおなか何十センチも開腹してますので、お腹切ったところを糸で縫ったりですね、ホッチキスのようなもので止めてあるんですね。で、それがくっつくというのがもう一つの戦いで、傷口が治ること、あと腸が動いて食べられるようになること、これがあの術後の大きな乗り越える山になるんです。で、傷口についてはねあの、消毒、当然これも痛いんですけど、徐々に目に見えて治っていくのでこれはあまり心配はないんですが、腸がなかなか動いてくれない時がありました。で、腸が動かない時はもう食事が始められませんので、とにかく身体を動かすしかないんですね。で、痛い、塞がってない傷口を押さえながら、えー、病院内の廊下をぐるぐるぐるぐる回ると、そういったことを毎日やり続けると、それがなかなか術後辛いところですよね。
―― どれくらいの期間で退院できるんですか。
はい、腸が動くのに1週間ぐらいかかったことがありますね。で、それからやっと流動食が始まって、段々三部粥とかね五分粥とかお米の割合が増えていって普通食になってやっと帰れると。で、術後に早い人で2週間くらいですかね。傷口も塞がって食べるようにもなる。で、遅いと3週間とか4週間、そのくらい退院までかかります。
インタビュー02
- 大学3年の終わりに下痢と発熱が続き、胃腸炎だと診断されたが、症状が続いたので、総合病院を受診した。慢性膵炎と診断され入院して一旦良くなったが、その後クローン病と診断された
- 学習塾なら午後からの勤務なので、通院もできるだろうと、病気のことは話さずに就職したが、そのデメリットもあった
- 人工肛門だとお客さんの前でおならのような音がでて恥ずかしい思いをすることもある
- 人工肛門のメリットは頻回のトイレをがまんしなくていいということなので、外出に不安を抱えている人も出かけやすくなるのではないか
- 術後麻酔が切れた後の痛みと不快感が辛かった。また、腸が動き出さないと食事がとれないので、そのために動かなければならないのも大変だった
- 一時期在宅でIVHをやっていたが、肝臓に栄養が行き過ぎて脂肪肝になる恐れがあるという事で今は止めている