※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
診断時:20歳
インタビュー時:48歳(2017年10月)
東北地方在住の男性。妻と子ども二人。15~16歳のころから腹痛でトイレに頻回に行っていたりして症状はあったが、確定診断がついたのは20歳の頃。中学2年の頃父親が倒れ、その看病で母親も病気になり、その後も病気を抱えながら仕事を続け、結婚して2男をもうけた。内科治療はペンタサ、ステロイドから免疫調整剤、その後レミケード、ヒュミラそして最近出たステラーラまで経験しているが、狭窄がないので手術はしていない。
語りの内容
―― 患者とお医者さんとの関係っていうんですかね、あのー、その辺はどう、どんなふうに考えておられます?
そこはやっぱり、あの、長年、まあ、病人やってきての話なので、やっぱ自分の病気を、知るっていうのはものすごく大事だと思うんですよ、ただドクターのいうこと聞いてれば病気悪くなんないっていう話でもないし。やっぱり日頃ね、自分の体っていうの分かって、で、やっぱり、いかに、あの、いい状態でこう続けられるかっていうのはやっぱ自分自身じゃないと多分、体の調子分からないじゃないですか。
あの、病院行くのってせいぜい悪いときでも2週間に1回とか、まあ、悪ければ1週間に1回行くかもしれないんですけれども、普段の通院って月1とかぐらいしか行かない中で1カ月間、常にいい状態で、その、病院に行った日の状態だけしかやっぱりドクターって見てないわけだから。その1カ月間のことをちゃんと、あの、ドクターに説明できるだけの、あの、患者力じゃないんですけどね、あの、なんだろう、やっぱり自分の病気のことを分かってないといけないんじゃないのかな。ま、そう、そのためにどうしたらいいかっていわれても・・
―― その、なんか、自分で記録をつけるとかそういうことはされました?
してないです。残念ながら、あの、記録とかはしてないんですけれども、ほぼ全て、あの、経験値によるもので、もう、ね、20~30年ぐらい病人やってるうちにやっぱ体が覚えてるんですよね。もうそろそろ具合悪くなるんじゃないかとか、この痛みは病気の痛みなんだとか。
―― あと、その、自分の状態をうまく、その、お医者さんに伝えないといけないと思うんですけれども、そういうのって、なんかその、テクニックじゃないですけどありますか。
えーとですね、まああの、うまく伝えることは多分、自分もできてるかどうかっていうと自信ないんですけれども、あの、そのとき見てもらうドクターによっては全く話さないときありますし。あの、やっぱり、合うドクターと合わないドクターというか、あの、検査のデータを見てすぐ、こう、決めてしまうドクターもいれば、触診、あの、おなか押したりっていうことをするドクターもいればやっぱりいろいろと、ドクターもいろんなドクターいるので、その。聞いて、話が分かってもらえるドクターには話します。分かってもらえないドクターにはもう、はなから話さないですし、話するとなんか、話かえってややこしくなってめんどくさくてね、あの、もう今日はいいやって諦めることあるし(笑)。
インタビュー09
- 担当医が変わると必ずステロイドを減らそうと言われるが、減らすと悪化して、前より増量することになる。それをがんばって説明しても、中には折れない医師もいて苦労した
- 医師は患者を毎日診ているわけではないので、自分の状態をわかって医師に説明できる患者力が必要。でも医師もいろいろいる。相手を見て、話すことも話さないこともある
- 以前はドクターや看護師さん交えて飲み会に行ったり、結構面白い患者会だったけれど、最近は情報だけほしいような会員が増えて、役員の成り手もいなくて存続が危ぶまれている
- 子どもには自分の病気についてあまりきちんと話したことはないし、外見ではわからないのであまり理解していないと思う
- 以前は難病の医療費は全額公的負担だったけれど、今は自己負担が増えてきた。経済的に苦しい家庭にとっては負担が大きいので、少しでも負担軽減されるようにしてほしい
- 東京都がやりだしたヘルプマーク(注)みたいなものがもっと普及するといいが、それの意味をみんながちゃんと理解しないと、ヘルプマークの意味がなくなってしまう
- ステラーラはレミケードやヒュミラとは機序が異なって、効き方はレミケードよりは緩いといわれている。使い始めて2週間だがお腹の痛みは引いてきた