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診断時:12歳
インタビュー時:33歳(2018年8月)
追加インタビュー時:35歳(2020年8月23日)
北海道在住の男性。一人暮らし。小学校5年の時に痔ろうの手術をして、翌年体重減少や貧血があって、検査をしたらクローン病だと診断された。今までに3回の開腹手術をしたが、大学1年の手術の時にストーマを造った。今は公務員として働いていおり、病気のことは開示しているが、今は寛解を維持しているので、特別な配慮は必要としていない。その後ヒュミラの効果が減衰してきたのでステラーラとゼンタコートカプセルを使っている。
語りの内容
あの、公務員というと一般の人の受験枠と、えー、障害者の受験枠というのがあって、私、身体障害者手帳を持っていますので、まあ、どっちで受けるべきなのかなというところで、あの、人事課のほうに相談をして、えー、これは、あの、そういうこれ、これこういう病気を持ってて、あの、障害者にはなるんだけれども、あの、一般の人の枠で受けても大丈夫なのか、あるいは障害者枠で受けなきゃ駄目なのかっていうことを事前に人事課のほうに聞きまして。
で、あの、まあ、クローン病の場合、潰瘍性大腸炎の場合もそうですけれども、それほど寛解期については他の人と比べて肉体労働以外の部分については、あの、制限が生じないという場合が多いのかなと思いますので、そういう部分について何か支障がありますかというふうに聞かれまして、いや、それは特にないですよというお話をしたところ、まあ、あの、提出する履歴書などについては、あの、そのような記載はしてくださいというふうには言われたんですけれども、あの、一般の人と同じ枠で受験して大丈夫ですよということを言われていますので、情報としては、えーと、病気を持ってて障害者ですよということは、人事のほうには伝わっているはずですけども、それ以外については特に、あの、話したりはしていないというかたちになります。
―― その障害者枠と一般枠っていうのは、その、まあ、当然、その競争率とかも違うでしょうけども、その入った後での何か違いっていうのはあるんですか?
今私が、あの、就職している先に限って言うならば、えーと、仕事のその職域の幅が障害者枠だと狭くなって、いわゆる一般的な事務職だけの募集になっていますので。
まあ、私はどっちかというと事務職ではなくて、まあ、大学で勉強したこととか、自分の好きなほうの知識とかを多少生かせる若干専門職があるような職業のほうがいいなと思ったので、あの、一般枠で受けたんですけれども、そういう、まあ、職域という広さ、狭さっていう部分では、えーと、あると思いますし。
あの、何かその日常的な配慮が必要、例えばエレベーターがないと移動できないよとか、あの、そういうことについては実際にその採用された後に、えーと、どういう職場に異動するとかっていう部分での配慮はされるもんだというふうには考えています。
インタビュー30
- 診断がつくまでに受けた検査では、鼻から長いチューブを入れて行う小腸造影と大腸検査の前に大量の下剤を飲まなければならなかったのが最も辛かった(音声のみ)
- 最近はいい薬が出てきて病気のコントロールもしやすくなっているので、昔に比べれば悲観することもないかと思う。医療の進歩もあるのでそれを信じて頑張ってほしいと思う(音声のみ)
- 中学生の時に小児科から内科に移り、そのころから一人で受診もしたし先生との話も、手術などよほど重大なことでなければ直接先生と話をした(音声のみ)
- 公務員の試験を受ける時に障害者枠と一般枠があったが、人事課とも相談して一般枠で受けてもいいといわれたので、一般枠で受験して受かったことで職域の幅も広がった(音声のみ)
- 小中学校時代というのは、みんなと同じであるというのが美徳になりうる時期なので、病気の子はそれに対して負い目があるのは間違いない(音声のみ)
- 最初は将来閉鎖することも考えて双孔式のストーマを造った。お腹に腸管の二つの断端が出ているもので、一つは口のほうから繋がり、もう一つはお尻に繋がっている(音声のみ)
- あまり激しい運動をすると汗でストーマがはがれやすくなることはあるが、卓球やテニスなど楽しむには問題ない。水泳や温泉は不測の事態に対応する自信がないので行っていない(音声のみ)
- 小6でクローン病の診断を受けた。叔母が潰瘍性大腸炎だったので、病気のことは母から聞いたり患者会で学んだりした。カレーやラーメンが食べられないことにショックを受けた(音声のみ)
- 自分の仕事が大変で愚痴をこぼすこともあるが、医療関係者はもっと大変な仕事をしている。患者が安心して通院できているのはそういう人たちのおかげだという事に深く感謝したい(音声のみ)
- カプセル内視鏡をやるときは事前にテスト用のパテンシ―カプセル(Patency Capsule: 開通性を確認するためのカプセル)を飲んでちゃんと腸管を通過するかどうかを確認する(音声のみ)
- カプセル内視鏡を飲んだら後は6-8時間くらいで小腸から出るので、その間は病院内を歩き回ってなるべく腸を動かすようにする(音声のみ)