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診断時:20歳
インタビュー時:49歳(2017年10月)
東北地方在住の男性。両親と3人暮らし。発症は幼少の頃と思われるが、診断がつかなかったため中学1年の頃から病院にかかっていなかった。20歳の時に体重が26キロくらいで、ふらふらになって大学病院に担ぎ込まれ、ようやくクローン病の診断がついた。その後病院で内科治療を始めたが、結局4回ほど手術をして小腸の大部分と大腸を切除してストーマとなり、また栄養摂取が困難になったため、在宅IVH(中心静脈栄養)をしている。現在は病状も落ち着いているので、主に在宅で仕事をしている。
語りの内容
―― IVHっていうのは、具体的にはどこから。
あ、はい。えっと、鎖骨のとこから、えー、中心静脈のほうにカテーテルを入れて、で、そこに高カロリーの輸液を入れるような栄養療法です。点滴してきてるんですけど、出してみますね。
―― あ、じゃあ、お願いします。
はい。……よしと。一応点滴のほうが、現在はちょっとこれを入れてますね。エネオパの2号。で、うーんと、ポンプがこちらですね。はい。はい。
―― …それは、どれぐらいの量を時間で入れるんですか。
えっと、今は1時間に70ミリリットルで入れてます。はい。
―― …分かりました。で、それは、あの、針を刺すのは当然、病院で?
いや、針っていうか、要するにカテーテル入れるのは病院なんですけども、うーんとですね。
―― その、コネクションみたいのがあるわけですか。
コネクション、はい。はい。
―― はあ、はあ。それはご自分で?
自分で、はい、はい。
―― そうすると、その先の管っていうのは、もうずっと入れっ放しなんですか。
ずっと入れっ放しっていうか、うーんと、本来はですね、在宅のIVHをするには、えっと、ポートといって埋め込み式のやつを、えー、皮膚の下に入れて、そこに針を刺すようなことで管理するんですけども、ちょっと、うーんと、自分、感染が結構頻繁に繰り返すので、現在は普通のIVHのカテーテルを入れて、で、それを、うーんと、2カ月に一遍ぐらい入れ替えるようなので、今管理してます。はい。
―― そのときは当然、病院に行ってやるわけですね。…あとは何か、その、これをやることで、その、注意しなきゃいけないとか、そういうことっていうのはありますか。
そうですね、やっぱり感染が、えー、一番気を付けないといけないっていうことなので、うーん、要するにカテーテルと、入ってるカテーテルと点滴のラインをつなげるときとか、あとは、点滴を要するときに、えー、不潔にならないようなことは、気を付けてやっていますね。はい。
―― こう、消毒したりするってことですか。
そうです。はい、はい。
インタビュー10
- 小学校のころは、症状としては発熱だけで、下痢や腹痛はなかったのでお腹の検査はせずに血液検査、骨髄穿刺をやった。最終的に診断がついたのは20歳のときだった
- 宗教に頼って、しばらく病院に行かない時期もあったが、24歳の頃にラジオのパーソナリティーに影響を受け、宗教に対する考えが変わって病院での治療に戻った
- 10年前に障害者雇用でベンチャー企業に就職して在宅で7年間勤務した。会社にはこちらができることを伝えて、会社のほうでそれに合った仕事を切り出してもらっている
- 診断名を告げられた時は、診断名が分かってよかったという気持ちと難病で治らないという絶望的な気持ちの半々だった
- 通常在宅でIVHをやる場合は皮膚の下にポートをいれるのだが、自分は感染症にかかりやすいので普通にカテーテルを入れて2か月に1度くらい交換している
- 在宅IVHをやっているが、カテーテル感染することがあり、最初のころはカテーテルを抜いていたが、最近は抗生剤を使って抜かずに済ませることもある