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診断時:18歳
インタビュー時:40歳(2018年3月)
九州地方在住の男性。一人暮らし。中学1年の時に十二指腸潰瘍と診断されて半年ほど入院したが、後から考えるとその時にクローン病が発症していたのかもしれない。その後18歳の時に下痢、腹痛、体重減少で入院してクローン病の確定診断となった。痔ろうも悪化しており、翌年には早くも双孔性ストーマを造っている。しかしストーマの近くに腸管皮膚瘻(ろう)ができて、今も膿が出ている状態で苦しんでいる。仕事は障害者枠で福祉サービスの仕事をしている。
語りの内容
―― もう小腸も、え、切って、大腸もほとんどないという状況っていうことはですね、その、栄養の吸収だとか水分の吸収だとかが非常に難しい状況だと思うんですけれども、栄養補助剤とかいうのは使っておられるんですか。
あ、はい、え、経口栄養剤のほうを今、使用してます。はい。ええと、エネーボですかね。
―― エネーボっていうんですね。これ、経口で飲むんですか。
はい、飲んでおります。
―― どのくらい、今でも飲んでおられるんですか。
あ、はい、飲んでおります。ええと、1日5缶ですね、ええと、1日5缶で1,500キロカロリー。
―― なるほど。
それプラス、まあ、軽い、軽めの食事っていう感じで大体、まあ、1日1,800キロぐらいを取れれば大丈夫でしょうっていうことで、ま、指導は受けてます。
―― え、全部合わせて1,800キロですね。
1,800キロ。はい。
―― そうすると、そのうちの1,500はエネーボで取っておられる。
そうです。栄養剤のほうで、はい。
―― すると食事っていうのはどんな感じの食事になるんですか。
そうですね、もう消化のいいもの、狭窄(きょうさく)とか癒着がかなりひどいので、あの、もう、ま、うどんとかですね、おかゆとか、ま…、そうですね、もうほんとに、もう炭水化物のほうが多いのかなっていう感じですね。で、今、生の野菜とかがちょっともう、食べると多分、腸閉塞(へいそく)、イレウスになってしまうので、え、もう野菜ジュースとかですね、青汁とかで、ちょっとその、野菜の成分とかは、ちょっと、補ってるような状況ですね。
―― そうすると、その、肉とかいうのはあんまり召し上がらない?
そうですね、もう、もう、ま、めったに食べないですね、その、あの、やはりその、会社でとか、その、その、何かまあ、ね、新年会とかそういう忘年会とかあったときにもし出たらちょろっと食べるぐらいで、基本的、まあ、手を付けないっていうのが、まあ、ほとんどですね。
インタビュー21
- 治療方針については、薬のことや手術のことで主治医と意見が合わないこともあるが、やはり専門医なので従うことになる。セカンドオピニオンも聞いてみたいがまだ実現していない
- 専門学校を卒業してから障害者枠で家電メーカーの経理事務の仕事に就いた。その後東京で事務系の仕事をしていた
- ストーマの貼り換えは中5日くらいでやっている。場所は風呂場で15分くらいでできる。袋にたまった便を出すのは1日に6~7回くらい。今はそれほど不便は感じていない
- 2回目の手術をした後にスキューバダイビングを始めた。ドライスーツというのがあって、これを付ければ水が入ってこないのでストーマを付けていても問題ない
- 1日の必要カロリー1800キロカロリーのうち1500はエネーボでとっているので食事はうどんとかお粥などの消化のいいものに限られていて、肉などはめったに食べない