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インタビュー時:88歳(2012年6月)
関係:夫(妻を介護)
診断時:妻84歳、夫87歳
2010年に妻がアルツハイマー型認知症との診断を受け、メマリーの服薬を始める。妻と息子夫婦の4人暮らしで、夫は元中学校の教諭。60歳の定年後10年間は民間企業で働き、退職後は、老人クラブの会長を務めた。朝食は夫婦で、夕食は4人で食べる。2~3泊のショートステイとデイサービスを利用しているが、妻が拒否的なときは抱えて送迎バスに乗せている。
語りの内容
それから、あの、ご飯とかですね。食事は全部、私がつけてやるですわ。ちゃんと、よそって。ほいで、うーん、どのくらい食べるか。ご飯をよそって、これ、茶碗へよそいますとね。「このくらい、このくらい食べるか、いいか」って言ったら、「いい」って。ほんで、実際に食べてみるとね、はい、途中でやめちゃう。それから、あの、おやつって、ま、いろいろ、パンとかね、お菓子みたいのありますもんで。それで、買ってきて、やるとね、食べるですよ。ところが、いろいろあるとね、ちょっと食べてはね、残しちゃうんですね。半分食べるか、食べないか。バナナ、こないだバナナを買ってきましたら、バナナなんかちょっと取ってね、食べてね、ほいで、あと残しとく。ほいで、そういうのが、いくつでもあるさ。まんじゅうなんかでも、半分食べて、あと残しとく。みな、全部食べちまえよって言ってもね、なかなか食べんのよね。はい。そういうことがあります。
ま、車に乗ってね、私と一緒に方々行くときありますけどね。ちょっとそこの、あのスーパー、サークルKがありますが、そこへ行ってね。ほいで、何か、買うときに、えー、欲しい物があったら、これ、何でも買えよって言う。そう言って、買ってはくるときはありますけどね。ほいで、うち帰ってきて、そこへ置いといてもね、食べないですね。自分で買ってきた物を食べないですね。そういうふうに、まあ、何が食べたいだか、食べたくないだかは、そういうこと分からないですね、あんまり。そのときの、見た目によって、何か欲しいものがあればね。あの、買ってはくるですけどもね。
インタビュー家族27
- 何とかよくなるようにと飲み薬(錠剤)が処方され、さらに細粒の薬が追加されたが、なかなか飲まなくて苦労する。ショートステイのときは薬をホチキスで留めてセットして渡している
- アルツハイマー型認知症の診断を受けている妻は、飲み物や食べ物にちょっと口をつけては残してしまう。食べたいかどうかではなく見た目で選んでいるようだ
- 80代の妻は時間の感覚がおかしくなっていて、寝る時間になっても寝なかったり、暗いうちから起き出したりする。何度も自分(夫)のふとんを引っ張るので眠れない
- 病院では先生が丁寧に説明してくれるからありがたいが、専門的なことはわからないので、離れに同居している息子夫婦が一緒に行ってくれる
- デイサービスに行けば、とてもいいと言うが、出かけるときは嫌がるので、山に行くと言って無理やり車に乗せることもある。妻は書道が好きで褒められると喜んでいる