―― 今、あの、お父さま自身が、何かお母さまに意識してしていることってありますか、生活の中で。
ない、ない。
―― 何か話をするとか。
うーん、けんかしないように。
―― ああ、娘さんと。
うん。
―― お母さまがけんかしないように、間に入るんですか。
ときどきね。ときどきっていうと、まあ、あんまりわいわいやりだしたら、必ず入る。
―― どんなふうに入るんですか。
うーん、「このばか」ち言って。
―― どっちを「ばか」って言うんですか。
どっちも。
―― どっちも。
どっちもばかだ。
―― ああ、片方だけじゃないんですね。
だめ、絶対に、そんなことしちゃいかん。
―― で、お父さまが、そうやって入ると、…おさまるんですか。
おさまるよ。
―― そう、さすが、それじゃ、やっぱりあれですね。
おさまる。
―― うーん、そうやってお父さん、お母さまと娘さんがけんかするっていう状況は、どういうふうに、あのー、お父さまとして理解しているんですか。
うーん、○(次女)との関係はね、昔からなんだよ。(心理学を勉強した)姉なんかに言わせるとね、2人の仲の悪いのはもうしょうがないと言って。
―― うーん、そうですか、そうやって、じゃ、お父さまが、今、3人の生活の中でコントロール役と言いますか。こう。
ここの3人というよりね、あのー、姉のほうはね、賢いんだよね。どっちも、仲がいいよ、2人、3人とも。うまくころがす。
―― そう……。
うん。
―― じゃ、ある程度、もう、お父さまは、娘さん2人におおかたお任せして、ここぞっていうときに、少しそういう調整したりっていう役に。
うん、そう、そう、そう、そう。
―― 徹しているわけですね。
―― うーん、今、お父さまの生活の中で、あのー、幸せとか楽しみを感じるときってどういうときですか。
うーん、家族のみんながけんかしないこと。みんなが…楽しくやっていることが、一番の幸せ。