まあ、複雑なことが、なかなか少しずつできなくなってきますので、あれを使ってこれを使って、同時進行で、あれもしあげてっていうことは、もう、ほとんどできないですね。
―― 料理は、元気な人がやっても、段取りが悪いとね、前に進みませんものね。
そう、わたしが、もう、ほんとに、ほんと、料理が、わたしも同時進行って苦手なんですけれどもね。で、母を見ていると、それでも一生懸命やってくれているし。うん、で、途中で、こう、あまり、こう、材料とかたくさんあると、「分からなくなってきた」って言って、ふらふらふらってなって、どたっと、こう、椅子に座りこんでしまうんですね。うーん…だから、あまり、こう、材料をたくさん買ってこないこと、ようにして、何が、どこにあるか、もうすぐに分かるように、分かるように、…あの、あまり、こう、…たくさんの食材を使って作るようなものは、おかずは作らないと、そういうふうには決めてやるようにはしていますけれども。まあ、毎回、毎回、そういうふうにはいきませんけれども、それでも、自分で作って続けていますから。ほんとに偉いと思います。
―― 何かご自分の役割っていうのを、意識しているんですね。
意識しているみたいですね。あと、あのー、自分の夫に、ちゃんと、食べさせなきゃいけない、病気なんだし、長生きもしてもらわなくちゃって感じで、その意識は、とても強いみたいですね、はい。……。