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インタビュー時:65歳(2010年3月)
関係:妻(夫を介護)
診断時:夫65歳、妻63歳
2008年に夫がアルツハイマー型認知症と診断され、アリセプトの内服が始まる。夫婦・息子の3人暮らし。文具駄菓子屋経営。2年ほど前、近所の人から夫の行動がおかしいことを知らされ、自覚のない夫を説得し神経内科で検査を受けた。デイサービスなど公的福祉資源の活用はしていないが、家族・近隣のサポートを受けながら自宅で介護を行っている。
語りの内容
まあ、最近ね、よくテレビでもやってるでしょう、認知症の。ほんで、あの、先般も認知症の、効果が出てくる、認知症、何かわたしメモ…したんですけども。その10ヵ条いうのを、7ヵ条か。7ヵ条あって、散歩をしましょう、交通機関利用しましょう、ほんで、一口日記(一行日記のこと)を毎日書くか、おしゃれをする。それから、新聞を声を出して読む、それから、うーんと、何やったね、あ、あ、うーんと、交友環境を広める。それから、もう一つ何かあった、あ、お料理。お料理が一番頭にはいいと。
この7項目をテレビでやっていたのを書いて、それで、主人に見せたのね。それ、全然、そんなもんね、見向きもしないけれども。最近ね、だから、あの、散歩…1人では絶対できないんですよ。でも、わたしの同級生が、あの、近くにいて、毎日ね、呼びに来てくださるんです。で、その他の人も、「散歩しょう、散歩しなあかん、散歩しなあかん」どれくらい言われるか分らんけども、自分と話が合わないと嫌になったり。だから、もう、わたしの同級生で心やすくしているから、で、その人たちが、毎日それこそ、3時か4時ごろに、ま、4キロ弱のところ、あすこへ連れて行ってくださるの。そういうのが、3月2月の終わりごろから、毎日続いているもんで、それで、すごく、ちょっと変わってきて。
―― そうでしょうね、うーん。
暮れからね、あの、一口日記も、わたしが、3月からもう、「頼む、一口でいいから」ってノート与えたんです。もう、とにかく、予定もカレンダーにも書かないし、で、あの、「書いて」って言ったらね、全然、書かなかったんです。で、この前も、あの、「給油はするけれども、一口日記を書いてくれたら、わたしが給油しますけれども」って書いたら、そしたら、そのときに、ちょちょちょって書いてあって、で、「給油してくれてありがとう」いうて書いてあったから、「あ、あんた、ありがとうって言ってくれたの、うれしいわ」いうて書いて。で、また(介護者が)ずうっと書いていたけど、まだ、か、(本人は)全然書けてない。