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インタビュー時:55歳(2012年1月)
関係:長男(実父を介護)
診断時:実父88歳(89歳で逝去)、長男54歳
2010年に実父がアリセプトを内服していたことを知る。父親と2人暮らしだった長男は仕事を休み、嫁いだ姉の協力を得て、自宅介護を開始。しかし夜間の排泄介助の多さに限界を感じ、有料老人ホームに入所。帰宅願望が強く、一旦退所し、精神科病院へ入院したが、拘束され、やせ衰える父が心配になり、他の施設を探した。やっとグループホームに入所できたが、肺炎を起こし、4カ月の闘病の末、逝去した。
語りの内容
そこに1週間ぐらいいて、えーと、12月の、えー、平成、そうですね、10年の12月の27日までいて、10日ぐらいですか、入院してて。退院してきたんですけど。で、そこから、退院してきてからはもう立てなくなって。しゃべるのはしゃべれたんですね。しゃべれなくなって…うーん…そうですね、年末なんで、年末年始なので、どこも看てくれるっていうか…えー、施設だとかお願いできないし、うーん、困ってたんですけども、えー、で、そのとき…総合病院に行ってですね、診てもらって、えーと…で、そこの、あの、ワーカーさんに、あの、先生のほうから「じゃあ、見つけてやってください」って言うんで、ワーカーさんに頼んでもらって、ワーカーさんが、あのー、有料の老人ホームなんですけど、そこを見つけてくれて、ええ。1月の3日からお願いすることになって。えー、3日の…そうですね、夕方連れていって、1月、そうですね…それ、本当に助かって。ええ。もうどうしようかなと思って、もう、明日のことじゃなくて今日のことっていうか、今日のこともそうですけど、今現在、何していいのか全然分からなくて。介護の経験だとかも、そういうのもまったくないし。本当にそのときは助かりました。だけど、あの、うーん…年末から…3日まで、えーと、休んでたんですけども、なかなか長期間休むわけにもいかないので、ええ。姉に頼んで、何日かこう、交代で見てもらったりしたんですけど…
インタビュー家族20
- 急に父のもの忘れが増え、睡眠時間が長くなったように感じていたが、ある日帰宅するとベッドのそばで転倒して、血まみれになっていた(音声のみ)
- 父は昼夜逆転していて一晩に20回くらいトイレに起きた。そのため25分に1回のペースで起きて、ポータブルトイレで用を足すのに倒れないように支える必要があった(音声のみ)
- 認知症の症状が悪化し、怪我で父親が入院。退院後、年末年始で施設にお願いできず困っていたところ、病院のケースワーカーに有料老人ホームを見つけてもらった(音声のみ)
- 入所してほどなく、歩行は無理だが立てるので、倒れて怪我をしてはいけない、ホームで対応できないと言われた。経済的にも月22万以上かかり、厳しいので他を探した(音声のみ)
- 父が自宅にいた期間は短かったが、姉が来てくれると買い物したり羽を伸ばしたり、施設見学にも行けて助かった(音声のみ)
- 父は肺炎で施設から病院に運ばれて亡くなった。本などを読んである程度わかっていたが、想定外だった。家で看たかったので、もう少し長生きしてほしかった(テキストのみ)