インタビュー時:56歳(2012年8月)
関係:妻(夫を介護)
診断時:夫58歳、妻53歳

診断される1年ほど前から夫の異変を感じていたが、2009年に前頭側頭型認知症と診断される。夫と介護者、娘と息子の4人暮らし。その後、夫はコンビニなどのトイレからトイレットペーパーを持ち帰ることが続き、2012年警察に保護されたこともあった。なるべく夫の習慣に合わせて対応を工夫してきた。現在は若年性認知症の人を受け入れるデイサ-ビスに週5日通っており、夫に合った対応をしてくれているので、嬉しく思っている。

語りの内容

満腹中枢もちょっとおかしいんじゃないのかなと。限りなく食べ続ける。それというのは、何か、脳の何かメカニズム? それか、口に何かがいつも接していたい…何か、いつも缶ビール、缶ジュースを口にあてていたいか、たばこをずっと吸っていたい。何かそういう、何か反射なのかなと。…今、ビールは中身を入れ替えて水を入れているんですね。それでも、「ああー」とか言って気持ちよくビールを飲んでいるので、かわいそうなんですけども、助かっているというか。去年まで、ずっとお金も自由に持たせていたし、クレジットカードも持っていましたので、1日1回だった買い物が、何か1日に何度も何度もビールを買うようになって、車のガソリン代とビール代で月15万ぐらいのお金が出ていたことがあって、やっぱりこれはおかしいかなと思ってこっそりカードなんかも取り上げちゃったりしたんですけども。そのときのビールがまだ山ほどもうちに残っています。
でも、アルコールの摂取は脳の委縮にもつながるとか言うので、これから一切飲ませないようにしようと思って。5月にその警察沙汰になったのを機会に、今1滴も飲ませていなくって。だから、もったいないけど、わたしもちょっと飲みますけど、こんな500mlは飲みきれないので、ちょっと飲んでもう捨てちゃったんですね。庭のトマトにかけたりして、窓からジョボジョボと。もうもったいと思わないようにしようと思って。デイの人にちょっとビールをさしあげていたり。そしたら、デイのケアマネさんが、空いた缶を全部下さって、今度、空き缶にまた水を入れて、主人に出したりしていますけどね。

私は: です。

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