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インタビュー時:41歳(2019年12月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女5歳
首都圏在住。夫と娘の3人家族。
第一子となる長女が原因不明の先天性疾患をもって生まれ、生後まもなく気管切開をし、現在人工呼吸器を装着している。
2歳で胃ろうの手術をし、胃ろうから24時間持続的に栄養を注入している。
大学卒業後から会社員として働き、仕事復帰を望んでいるが、娘の預け先がなく復職は叶わずにいる。
仕事を再開できる環境が整うことを望んでいる。
語りの内容
意思表示に関して、気管切開があると、声を出せないので難しいんですが、人の認識はある程度してるようです。
私か私じゃないか、親か親じゃないか、知ってる人かとか、親じゃなければ仏頂面したり、何かちょっとそっぽ向いてみたりみたいなことはしますね。
泣いたりっていうことはあんまりないですけれど、うれしかったりしたら笑います。
あと何か嫌だなと思ったときには、あの子なりの意思表示なのでしょう、寝たふりしてやり過ごしたりとか、むすっとした顔をしたりとか、その人のことにらんでみたりとか、そういうことをします。
たまたま病気の必要上、血糖値の測定をしてるんですけれど、どうやら人間はストレスを感じると血糖値が上がるみたいです。
短期入所っていう制度で、レスパイトでお願いしたりすると、低血糖の病気なんですけれど高血糖になってしまったりとか(笑)。
それで預け先の医師の方がびっくりするようです。見た目などの私たちが分かりやすくない感じですが、表出はどうやらしてるなと。
ただ、療育手帳や愛の手帳などの判定で、声に出すかどうかっていうことも結構表出の大きなキーポイントなので、そこはね、なしとみなされてしまうんです。
でも子どもなりに、何らか意思表示はすごくしてるなというのはいつも感じてます。
インタビュー03
- 夫も病院でケアの指導を受けたが、成長に応じて必要となる手技や工夫が増えて母中心で回っており分担はほとんどできていない
- 子どもに障害があることが不幸なのではなく、医療的ケアがあるために社会から特別視され、孤立することが不幸なのだと思う
- 療育センターの入所は医療的ケアを理由に断られ、居場所がないと思っていたが、越境して通える療育があることをSNSで知った
- 発話はなくともうれしい時は笑い、嫌なときは寝たふりをする。ストレスがかかると血糖値があがるという形での意思の表出もある
- バス利用には事前連絡が欠かせない。乗降時に他の乗客の視線が気になっていたが、運転手が遠慮しないでといってくれた
- 仮死状態で生まれて高度医療が必要となり、こどもだけが転院搬送となった。自分としては漠然とした状況のみなんとか把握できた
- 心の準備もなく障害児の親になんてなりたくないと思った が、この子がかわいそうな子になるかどうかは自分次第だと気づいた