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インタビュー時の年齢:37歳(2021年5月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男7歳
首都圏在住。夫、長男(7歳)、長女(5歳)、義父と暮らしている。
長男は、妊娠中に異常が指摘され、染色体異常が分かった。
現在、気管切開、痰の吸引、人工呼吸器、経鼻経管栄養の医療的ケアが必要である。
特別支援学校に通っており、いたずらをして家族を困らせることが得意で、豊かな表情で気持ちを表現してくれる。
障害がわかった時から、悩みは尽きないが、子どもを大事にしてくれる周りに助けられて楽しく生活している。
語りの内容
普通に会話したり、言葉を発したりっていうことはできないんですけど、感情をすごく表情に出してくれるので、ものすごく分かりやすいんですね。
何回か接してもらうと、大体、考えてることが分かるようになってきてくれるので、周りのかたがたも。
そういう状態なので、表情で意思の疎通はしています。
あとは、割とこっちをいたずらして困らせて、注目を浴びて喜ぶっていうことは、最近よくやるようにはなってしまって、ちょっと困ってます。
――どんないたずらをするんですか。
まず一番多いのは、経管栄養のマーゲンチューブをつかんで、にこにことわざとこちらを見て、見せつけるようにして引っこ抜こうとしたり、引っこ抜いたり。
ものすごく悪い顔します。
あとは、人工呼吸器の回路をつかんで揺さぶったり、回路の首のすぐところにふたがあるんですけど、それを外したりとか、結構やってくれます。
――よく見て、反応を伺ってるってところですね。お耳のほうはどうですか。お話ししたりとか、音楽聞いたりとか、そういった聴力的なところはいかがでしょうか。
聴力に関しては一応、赤ちゃんの頃に、一般的な聴力検査ができないので、脳波でしか確認はできてないんですけれども、耳がちゃんと形成されてない左側は数値的には聞こえていない。
耳がある右側に関しては難聴と言われていて、耳鼻科の先生が見ても、穴が狭すぎて鼓膜が確認できないぐらいなんですけれど、本人の反応を見ると、難聴でもなく普通に聞こえているような反応は見せてくれてます。
補聴器も作ったほうがいいのかなと思って、相談をしたんですけれども、ちょっと息子のお耳は小さいので、形状的に付けられない。
もし付けるとしたら、骨伝導のために穴を開けなきゃいけないって言われて。
でも反応見ると聞こえているので、そこまでしなくていいのかなっていう状態で、今、何もしていないです。
インタビュー22
- 特別支援学校の就学について問い合わせたら、相談日を過ぎていた。自分で動かないと何もわからないと思い、HPや先輩ママを頼りに情報収集した
- 子どもが退院して最初の1か月は緊張で寝ることもできず、休んでいいよと言われても罪悪感を感じた
- 体が限界を迎えて動けなくなり5日ほど入院した。自分は超人じゃないし1人じゃ限界があると思い知った
- 行政から医療費の助成などを受けることができたが、申請窓口は別だった。用紙記入、医師の診断書などの準備も負担があった
- 息子は発話はないが、感情を表に出してくる。経管栄養のチューブを引き抜こうとするなど、親の注目を浴びるようないたずらをしてくる
- 息子は小学2年生になった。ここまで息子なりに成長してくれたことに感謝しかない。次の目標は10歳の誕生日を盛大に祝うことだ