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インタビュー時:57歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男17歳
首都圏在住。夫、長男の3人家族。
長男は1歳2ヶ月頃まで元気だったが、感染症を繰り返すごとに状態が悪くなり、1歳6ヶ月でミトコンドリア脳筋症(Leigh脳症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症)と診断された。
言葉での意思疎通は難しく、人工呼吸器、気管切開、吸引、胃ろうからの経管栄養がある。
自身は障害のある子どもを支援するNPO法人で活動している。
長男の特別支援学校に付き添いながら、卒業後に社会に出る準備を大切に過ごしている。
語りの内容
もともとは私たち全員、毎日泣いてた、何かしゃべると泣くみたいな感じだった。
私たち女子会って呼んでたんですけど、女子会をすることによって泣く回数が減っていくんです。
泣く回数が減って、笑う回数が増えてくると、今度、情報が入るようになってくる。
情報が入ってくるとたくましくもなるし、今度、外に出て行こうとか、あそこに行ってみたいって。
「じゃあ一緒に行こうよ」とか「先に行った人たち、どうだった?」とか、話してくれる人がいると、今度、自分の世界も広がっていく。
そうやって私たちは、乗り越えてきたけど、あの頃の私たちみたいに病院から出てきて、どうしたらいいか分かんなくて泣いてるお母さんたち、いっぱいいるはずだよね。
そういうお母さんたち女子会に呼ぼうよみたいなことがあって。
どこまで呼ぶ?とか、この集会室で何人までだったら入れるんだろうとか。
そうこうしてるうちに市の人たちから、今度こういう人が退院してくるんです。
お父さんがこういう人でお母さんがこういう人で、こういう病気なんだけど、面倒見てあげてくれませんか、みたいな話が来て。
話聞くのは全然いいし、うち見に来てもらうのもいいんだけど、そのお父さん、お母さん、子どもの個人情報を、1人の私が聞いちゃっていいの?っていうのがあって。
だったら名刺を市役所に置いとけば、何かあったらここに連絡しなさいみたいな感じのほうが良くない?ってなって、「じゃあさ、グループつくっちゃう?」みたいなノリでつくった。
それを最初は社協(社会福祉協議会)に持っていったんです。
社協でボランティアさん探してほしいとか、場所を借りれないかとか、そういう話を持っていったら、大学の先生を紹介してくれて。
そこの大学は福祉学科とか、作業療法学科とかあるので、協力してもらえるんじゃないかって紹介いただいて。
その先生が場所と学生を貸してくれるようになって、何カ月かに1回イベントできんじゃない?声を掛けられるように、会員さん募ったらいいんじゃない?っていうのが始まりです。