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インタビュー時:40歳(2021年10月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男11歳
首都圏在住。夫と長男の3人家族。
妊娠25週頃切迫早産で息子は生まれた。
生後まもなく人工呼吸器や経管栄養等の医療的ケアが始まったが、具体的な病名があげられるでもなく生後10か月まで入院した。
その間東日本大震災を経験した。息子は耳が聞こえず、話すことができないため、自分で人を呼ぶ手段を身に着けてほしいと思い、タブレットで意思表示する練習を親も勉強しながらしている。
将来は医療的ケアがあっても選択肢が持てるような社会環境を望む。
語りの内容
お総菜屋さんのパートをしてました。
妊娠する前までは結構、社員並みに働いていたんですけれども、妊娠してから時間は減らしてもらいつつ、普通に電車とバスで30分ぐらいかけて通勤していました。
結構、力仕事とかもあるんですけど、自分の体は全然平気だったので働いていて、ほんとに突然入院して休んだ感じでした。
――その後は退職されたんですか。
その後は、まだNICUに入院中は保育園預けれるのかなっていう、薄い期待はあったので、しばらく1年くらいは籍置いてもらっていて、退院してしばらくしてから、やっぱりちょっと難しそうってことで退職しました。
――保育園の申請は出す前に、ちょっと難しいかなってご自身で判断されたんでしょうか。
そうですね、申請すら行かなかったですね。
――うーん。でもそれだけ、頼られて待ってもらってるので、ちょっと諦めきれないところはなかったんでしょうか。
それが今のパートにつながっていて、小学校1年生のちょっと前ぐらいに1回、声掛けてもらったんです。
でも「ちょっとまだ難しそうです」って言ったにも関わらず、その1年後ぐらいか、2年生になる直前ぐらいにまた声掛けてもらって、それで働けることになって今も続いてるんです。
あのとき頑張っててよかったなーっていう感じがします。
――今のお仕事はどういうシフトって言うんですかね。どういう働き方なんでしょうか。
その当時働いてた店舗とは別の、地元の店舗で働かせてもらえていて、週に2回、3~4時間ですけど、短いシフトでも雇ってもらえています。
思ったよりも、息子の病気で休むとかはないんですけど、そういうことも理解してくれて働けています。
働いてる日は放課後デイに朝から行ける日なので、もうほんとに安心してお任せしてるので、お風呂も入ってきてくれるし、特に何も考えずに働けています。
――じゃ、それ以外の日は下準備みたいなものはいるんですか。
特に何もいりません。
――働いている職場に対してお子さんのお話とか、どんなふうにされてるんでしょうか。
本人を連れてったことはまだないですね。
障害がある子がいて、ちょっと休むことが多くなるかもしれないということは、社員さん以外の、パートさんとか学生さんとかにも最初にお話はしてます。
――それだけ、ずーっと熱いオファーがあったら応えなきゃいけないですね。お仕事してて、これはよかったなとか思うことってありますか。
ずっと働いてきたので、家にずっといるのが苦手だし、社会とつながってるなっていうことも実感できます。
そんなに稼げはしないですけど、お客さんとのやり取りとかもできるし、人とつながれるのっていいなと思います。