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インタビュー時の年齢:37歳(2021年5月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男7歳
首都圏在住。夫、長男(7歳)、長女(5歳)、義父と暮らしている。
長男は、妊娠中に異常が指摘され、染色体異常が分かった。
現在、気管切開、痰の吸引、人工呼吸器、経鼻経管栄養の医療的ケアが必要である。
特別支援学校に通っており、いたずらをして家族を困らせることが得意で、豊かな表情で気持ちを表現してくれる。
障害がわかった時から、悩みは尽きないが、子どもを大事にしてくれる周りに助けられて楽しく生活している。
語りの内容
――実際に倒れられた経験があるってことですか。
慢性的な寝不足と気を張りっぱなしなので、心より体が限界を迎えて、頭痛がひどくて動けなくなって嘔吐(おうと)しちゃったりとか。
あとは、体を顧みなさ過ぎて、腰を壊して、私の場合なんですけど、動けなくなって救急車で運ばれて5日ほど入院しました。
――その間、お子さまどうされたんですか。
息子は幸か不幸か、そのときちょうど検査入院で病院に入院してたんですね。
で、もうそろそろ退院っていうときにやってしまって、で、救急車で運ばれながら、息子の病院に、(本来は)毎日面会に行かなきゃいけなかったんですが、きょうは行けません、当分、行けませんっていう電話をして。
息子の病棟ではちょっと、事件になったそうです。
私が手術するんじゃないかとか、あとはやっぱり急性期の病院なので、短期入所の病院に移したほうがいいのかっていうふうにちょっと騒動になって。
で、下の子は主人や主人のお父さんが見たり、あとは、私の実家にお泊まりに行ったりっていうふうにして、何とか過ごしました。
悔しいけど自分は超人じゃないんだっていうのを思い知って、1人じゃ限界があるって。
それまではほんと、周りの気遣いの言葉が、気遣いじゃないふうに受け取っていたので、休めって言われても、私なんか休んでる場合じゃないでしょ、なんでそんなこと言うのっていうふうに思っていたくらいでした。
だから、みんながみんなそうじゃないとは思うんですけど、結構、退院直後のお母さんって、そうなってる可能性が高いので、本心から休んでくださいって言っても、受け取ってもらえない場合があるかもしれないです。
インタビュー22
- 特別支援学校の就学について問い合わせたら、相談日を過ぎていた。自分で動かないと何もわからないと思い、HPや先輩ママを頼りに情報収集した
- 子どもが退院して最初の1か月は緊張で寝ることもできず、休んでいいよと言われても罪悪感を感じた
- 体が限界を迎えて動けなくなり5日ほど入院した。自分は超人じゃないし1人じゃ限界があると思い知った
- 行政から医療費の助成などを受けることができたが、申請窓口は別だった。用紙記入、医師の診断書などの準備も負担があった
- 息子は発話はないが、感情を表に出してくる。経管栄養のチューブを引き抜こうとするなど、親の注目を浴びるようないたずらをしてくる
- 息子は小学2年生になった。ここまで息子なりに成長してくれたことに感謝しかない。次の目標は10歳の誕生日を盛大に祝うことだ