毎日家で、今は夜間10時間ですね。
腹膜透析を自動でやってくれる機械におなかのカテーテルをつないで、主に寝てる間の時間におなかの中に、透析液を貯留して、廃液してっていうサイクルを、今6サイクル、夜間10時間掛けて6サイクルやってます。
娘の場合、吐きやすいんです、すごく。
吐いてしまうと、せっかく入れてる栄養も出てきてしまうし、何より本人がつらそうだし、こっちも気持ちがなえるので、なるべく吐かないように意識して、体位とかタイミングとか様子を見ながら、やってる感じですね。
――体位とかタイミングっていうのは、どういう具体的な工夫があるんですか。
水平に寝てるときのほうが、水平に寝てるときだけじゃなくても、ちょっと咳き込んだり、激しく泣いたり、笑いすぎてしゃっくりが出たり、そういうことでも吐いちゃうんです。
なので、刺激を、「あ、これ、危ないな」というときは、それ以上興奮させないようにするとか、ちょっと時間をおいてから入れるとか、おなかに入ってないときに、活発に動いてもらうっていう感じですね。
それでもやっぱり日々吐いてて。それが、この2年間悩みではあるんですけど。
今は、割と落ち着いてるほうで、1年ぐらい前までは、本当ひたすら吐きまくってた時期があって。
毎日灰色っていう感じでした。
祈る思いで注入して、1回に10ccとか20ccとか入れても吐いちゃうみたいな状況だったので、どうしたら入るんだろうみたいに、ずっと悩んでました。
――そこから今落ち着いたっていう状況は、何がどう変わったんですか。
去年すごく吐きやすかったときから一言で言うと、成長した、体格が大きくなったっていうのが、一番なのかな。
あとは、透析でしか体の老廃物が出ていかないので、今10時間6サイクルの透析の中身、使う透析液の濃度だとか、タイミング。
夜間の、機械につないでやってる透析以外に、去年は日中も1度マニュアルで、バック交換っていって、機械につなぐんではなくて、手動で透析液、バック交換をして2回おなかの中の透析液を出し入れするっていう手技を昼間、昨日記録を見返してみたら、入院して最初は日中2回それをやってたみたいで。午前1回、午後1回。
で、夜間、そのとき12時間ぐらいつないでたので、一日中ほとんど管につながってる状態だったんです。それで始まって、日中のそれ(透析回数)は減ってきて。
吐きっぽくなって(いたけれど)、透析の日中やるのをやめたら、嘔吐が止まったんです。
日中やるのを止めた理由は、嘔吐ではなくて別の理由だったんですけど。
日中いつも透析をすると、最後におなかの中に透析液を貯留して機械が止まって、おなかの中に1日、何百ccかたまった状態で1日過ごして、次の透析サイクルは、おなかの中の液を廃液するっていうところから開始するんです。
普通の人と比べると、おなかの中に常に水がたくさん入ってタプタプしてる状況で、赤ちゃんだと見た目にも手足が細くてもおなかだけポコっていう状態だったんです。そんな状態だったら当然気持ち悪いだろうなと。
透析自体も急激に体のいろんなものが引かれて出ていったりするので、気持ち悪さを引き起こす状況があって(注)。
透析を少し緩めてやったら、嘔吐が減ってきたので、ちょっとほっとしました。
注)透析が始まって吐き気が続くのは不均衡症候群や血圧低下が主な原因と考えられます。不均衡症候群では透析回数が増えれば吐き気が徐々に減るといわれています。
不均衡症候群:透析によって血液中の老廃物や水分は除去されますが、脳内の老廃物は除去されにくく脳内に残ります。濃度を均一にしようという調整が働くため、脳に水分が多く流れ込み吐き気や頭痛を起こすといわれています。