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インタビュー時:47歳(2020年12月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女10歳
首都圏在住。夫と長女、次女の4人家族。
妊娠中、胎児の脱腸が発見され、出産当日に突如胎児の心拍が下がり緊急帝王切開で出産した。
生後2週間で脱腸の手術を行った際、気管内挿管がうまくいかず脳性麻痺となり、その原因を調べて先天性染色体異常が分かった。
生後3か月、誤嚥性肺炎を起こした際、先天性疾患の特徴で喉の構造が複雑なため、気管切開を勧められ手術をし、現在も気管切開と胃瘻がある。
子どもは現在特別支援学校に通う。
語りの内容
――コロナの間、お姉ちゃんも含めて学校が休校だったと思うんですけど、そのときの過ごし方っていうのはどうされてたんですか。
結構うちでずっといると疲れちゃってたんだけれども、たまにヘルパーさんと、あ、ヘルパーは夜、来てくれるんですよね。日中とか、連休明けから6月入るまでがすごく大変だった。
初めの1カ月2カ月は何とかなったんだけど、6月の中旬ぐらいから、徐々に、分散登校とか始まったじゃないですか。連休明けからその1カ月ぐらいが結構、つらかったですね。
で、その間もつらいって感じたときに移動支援を使って、居宅みたいな形でできるっていうの知ったので、それで週1来てもらうようになって、本人と、移動支援の方と出て近所の公園にドッグランがあるんで、犬、見に行ってもらったりとかして、やっとそこでホッとした感じですね。
学校のほうの、オンラインっていうのもYouTubeの動画配信が1回流れただけで、しかも6月入ってからなんです。ちょっと遅かった。
だから校内ICTに関しては、もうちょっとね、いろいろとやってもよかったんじゃないかなっていう意見はあるんですけど、各学校によって違うんですよね。
Twitterに先生たちの動画を配信する学校あれば、そういうことは絶対やらない学校もあって、その管理職の個人情報的な分別の仕方、ものの見方によって、やってる学校とやらない学校っていうのがあったみたいですね。
――お子さんはどういうふうに、その状況を理解したんです?
コロナの間ね。どうだったっけなー。
まんざら嫌でもなさそうでしたけどね。
いろいろ好きなことで、毎日、好き勝手に遊べてたんで。
ちゃんともう月火水木金っていうのはもうね、ちゃんと把握してるんで、大丈夫です、うん。
――月火水木金だけどママと一緒にいられる。
そうそう「おうち、おうち、おうち、おうち、おうち、ぜーんぶおうち」って言って、「はあ」って言って(笑)。おうち大好きだから。
インタビュー11
- 長女は、将来妹の面倒をみると言ってくれ優しい心がうれしい。親が年をとった将来を考えないといけない が、今は考えたくない
- 気管切開があり通学バスは乗れないと言われ、苦肉の策で電動自転車に子どもと吸引器と荷物一式を積み40分かけて通学した
- 自治体で医ケア児専用スクールバス制度ができたが、毎早朝に付添してくれる看護師を確保できず週5日中1日しか利用できない
- 学校では気管切開のカニューレが外れると親を呼び出したり、吸引器の吸引圧も変えられなかったり、臨機応変とはいえなかった
- 学校に入ってジェスチャーで自分の気持ちを伝えることを学び、情緒が安定してきた。今では一週間のスケジュールも把握している
- 様々な補助を受けるため障害者手帳が早く欲しかった。自治体によっては、発達の遅れでは手帳がすぐに交付されないケースもある
- 子どもが退院してすぐ訪問看護が週2回来てくれ助かった。今は医療的ケア児の人数が増えなかなか利用が難しいと聞いている
- 絵カードを自作したところ視覚的に一週間を理解し、マカトンで自分や家族の予定を発信するようになった
- 染色体異常の子は第二次性徴に伴い、身体やこころに新たな症状が出てくるようで、娘は側弯(そくわん)が強く出ている
- 休校中は子どもと過ごす時間が長く外出支援がありがたかった。特別支援学校の授業はYoutubeの配信が一度あったきりだった
- 生後3ヶ月で気管切開をすることになってしまい、そんな子どもの顔を見るのが辛くて面会に行けなくなってしまった