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インタビュー時:57歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男17歳
首都圏在住。夫、長男の3人家族。

長男は1歳2ヶ月頃まで元気だったが、感染症を繰り返すごとに状態が悪くなり、1歳6ヶ月でミトコンドリア脳筋症(Leigh脳症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症)と診断された。
言葉での意思疎通は難しく、人工呼吸器、気管切開、吸引、胃ろうからの経管栄養がある。
自身は障害のある子どもを支援するNPO法人で活動している。
長男の特別支援学校に付き添いながら、卒業後に社会に出る準備を大切に過ごしている。

語りの内容

経鼻経管栄養になったときに、「もうこの子はご飯を食べられません」っていうのが当たり前みたいな感じで言われたけれども、うちはラコールとかエンシュアとか、使ったことがないんですよね。

最初っから食べることが好きな子だったので、おいしいものを入れたい、おなかに入ったものって香りが上がってきたりするので、毎食これ入れるの私は無理と思って。

交流会に行ったときに、あるお母さんが、「胃ろうでも手作りのご飯をあげたいんだけど、皆さんどう思いますか」みたいな質問をしてる人がいて。

私は胃ろうにすればそういうことできるんだと思ったけど、そのお母さんはほかのお母さんたちから、「え、何でそんなわざわざ面倒くさいことすんの?」とか、「いや、だって処方されたものだったらお金掛かんないんだよ」って言われて、シュンってなってたんです。

胃ろうにすればそういう可能性もあるのかっていうのを、私はそこで、一筋の光じゃないけど、「憧れの胃ろう」みたいになって。

大体みんなが言うのが、「処方されるとお金、保険で下りるんだよ」、「わざわざお金掛けるの?」みたいな話をしてたときに、「いや、子どもの食事って普通お金掛かるよね」って言ったのが、そのお母さんだったんです。
今も一番仲いいんですけど。

あるときそのお母さんが、おうちでバーベキューしてるときに呼んでくれたんです。
こういうふうにミキサーを使えば、注入ができるものも作れるんだよっていうのを試しで作ってくれたのを、そのときは経鼻のチューブだったんだけれども入れてみたら、入った。

その後に何か講習会をした先生が、納豆を胃ろうから入れるっていうのを聞いて、「納豆入れる? じゃあ鼻のチューブから入るのかな」っていって実験してみたら入った。
そういうことをやってるうちに、経鼻経管栄養でもミキサー食できるんじゃない?ってなって、ちょっとずつ始めていったら、体調も一気に良くなってきたんで。

食道破裂をきっかけに胃ろうにして、今はご機嫌でご飯を作ってます。
そういうのも全部、お母さんたち発信ですよね。

私は: です。

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