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インタビュー時の年齢:37歳(2021年5月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男7歳
首都圏在住。夫、長男(7歳)、長女(5歳)、義父と暮らしている。
長男は、妊娠中に異常が指摘され、染色体異常が分かった。
現在、気管切開、痰の吸引、人工呼吸器、経鼻経管栄養の医療的ケアが必要である。
特別支援学校に通っており、いたずらをして家族を困らせることが得意で、豊かな表情で気持ちを表現してくれる。
障害がわかった時から、悩みは尽きないが、子どもを大事にしてくれる周りに助けられて楽しく生活している。
語りの内容
一般的(な意味)には言えないんですけど、健康というか、元気でいてくれるからこそ(一緒にいられる)なので、そこでありがとうっていうことですね。
最初はほんと、生きていてくれればそれでいい、先のことは考えちゃいけないと思っていたので、でもその考えちゃいけないって思って見ないようにしてきたことを、一つずつクリアしてきて、まずは1歳の誕生日を迎えて、(次は)3歳になったらいいな。
考えちゃいけない(と思っていた)5歳の七五三の準備しなきゃ(となって)。
まさかと思っていた就学を越えてくれたので、もうほんとに忙しくて、パンクをしそうにはなるんですけど、もうありがとう、息子にも娘にも、元気で成長してくれてありがとうとだけです。
今も前も変わらないのはとにかく、目の前のことを大事に生活していこうっていうことです。
ひとまず今の目標というか願望というか、息子が10歳になってくれたら、自分たちのできる範囲、なんかこう言ってしまうとちょっと恥ずかしいんですけど、毎年のお誕生日より、ちょっと盛大にやってあげたいなあっていうふうには思っています。
ひとまずの目標はそこですね。
なかなか成人になるぞっていうのが、言いたいけど言えないっていうところはあります。
7年間、普段、息子を見ていると元気で成長してくれているんです。
もちろん何回か危ないことはありましたし、知っているだけで10何人、お友達を見送ってきているので、生きていることが当たり前ではないっていうことは、家族側は忘れてはいけないんですけど。
本人にしてみればというか、本人を見ていると、自分は自分のペースでマイペースに、特になんか負担を感じることなく、けろっと笑って生きていてくれるので、もうあとは、本人が行けるところまで、こっちは支えてあげるしかないんだなーっていうふうに思っているので。
考えたくはないんですけど、来てしまういつか、本人が楽しかったって……それだけ思って、旅立てるようにしてあげたいなって思ってます。
インタビュー22
- 特別支援学校の就学について問い合わせたら、相談日を過ぎていた。自分で動かないと何もわからないと思い、HPや先輩ママを頼りに情報収集した
- 子どもが退院して最初の1か月は緊張で寝ることもできず、休んでいいよと言われても罪悪感を感じた
- 体が限界を迎えて動けなくなり5日ほど入院した。自分は超人じゃないし1人じゃ限界があると思い知った
- 行政から医療費の助成などを受けることができたが、申請窓口は別だった。用紙記入、医師の診断書などの準備も負担があった
- 息子は発話はないが、感情を表に出してくる。経管栄養のチューブを引き抜こうとするなど、親の注目を浴びるようないたずらをしてくる
- 息子は小学2年生になった。ここまで息子なりに成長してくれたことに感謝しかない。次の目標は10歳の誕生日を盛大に祝うことだ