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インタビュー時:35歳(2021年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女1歳
中部地方在住。夫と長女(4歳)、次女(1歳)の4人家族。
妊娠中のエコー検査で次女の心臓に異常があることが分かり、出生後NICU(新生児集中治療室)入院中に、両大血管右室起始症と内臓逆位が診断された。
現在も在宅酸素療法と薬物治療を続けているが、発育には問題がなく、4月から保育園に通わせる予定である。
自身は出産までは公認会計士として会社に勤めていたが、職場復帰はせずに独立することを考えている。
最近、地域で医療的ケアのある子どもたちの支援活動を始めた。
語りの内容
2歳をめどに一応フォンタン(手術:注1)はできそうだっていう話なので、そこまでとりあえず、状態が悪化しないように娘の様子を見ながらやっていこうかなと思ってます。
で、フォンタン(手術)が終わると一応そこで終了なので、その後はのんびりしたいです。
でもその後も悪化したり、状態が変わってしまうような子もいるみたいです。
フォンタン手術自体が、まだ40年ぐらいしか歴史がなくて、フォンタン(手術)した人でも最長は40歳みたいなんですね。
なので今まだまだ、術後の状態を情報収集してる段階なので、無理させないように一緒に過ごせていければなと思ってます。
――将来に関してこの後、フォンタン(手術)やって、サチュレーションもほとんどもう100(%)に近くなって、酸素いらなくなるっていうのは理想だと思うんですね。
その後はもう大体、大人になっていく過程で、この後さらに手術が必要になることは、基本的にはないって考えてよろしいんですか 。
手術したことによって、例えば血管が縮んで狭くなったりとかすると、血管を膨らませる術があったりするので、まあ、そういうことをしたりもするとは思うんです。
あとは、場合によってはペースメーカーを入れるとかって、フォンタンしてペースメーカーを入れるってお子さんも結構いるので。
そのときの状況によってかなとは思うんですけど。何もなくてもカテーテル検査は多分するんですけど、手術はしなくてもいいのかなと思ってます。
ただ、心臓(病)の子は薬を飲んでいるので。
特に女の子なので、妊娠がちょっと難しいって話があります。
そういう適齢期になったら、薬をどうするかとか、妊娠をどういうふうに考えるのかっていうのは、もうちょっと大きくなってからの話なんですけど今後、先生といろいろ相談しないといけないみたいです。
注1) フォンタン手術:上大静脈(上半身の血液がもどってくる静脈)、下大静脈(下半身の血液がもどってくる静脈)の両方を肺動脈とつなぐ手術のこと国立成育医療センターHPより
インタビュー12
- お姉ちゃんは下の子の病気を理解しているが入院付添いで母が不在になるのは不安なようだ。要所要所でお姉ちゃんを優先している
- 夫は入院付添いにストレスを強く感じるようなので私が付添いし、夫は家でお姉ちゃんの面倒を見るという夫婦の分担になった
- 公認会計士の資格を持っていたが、次女のケアが必要で会社に戻ることはできないと思い、かねてから考えていた独立を決意した
- 酸素ボンベを使用する子どもが保育園に通う場合、看護師と保育士の加配*が必要。役所が管理できる公立園での入園が決まった
- 酸素のチューブがねじれたりしないか日々、気を付けている。体の動きに伴い必要な酸素量も増えるので毎日、血中酸素濃度を確認する
- 娘は2歳で心臓手術ができそうだ。手術を乗り越えて成人期を迎えることになっても妊娠への影響など心配なことは残っている
- 20週ぐらいにエコーで心臓の異常が見つかったが、生まれてみないと詳細はわからないと聞いて頭が真っ白になった