※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
インタビュー時:40歳(2022年10月)
関係:父(インタビュー42の夫)
医療的ケアのある子:長男4歳
首都圏在住。妻と長男の3人家族。
息子は生まれた直後に緊急搬送され、生後2か月で気管切開、4か月で胃ろうが必要となった。その後、両親の遺伝子の同じ部分にそれぞれ異なる変異が偶然あったこと(常染色体潜性遺伝)による世界でも稀な疾患であるとわかった。夫婦とも研究職で結婚後もそれぞれ自分中心の生活だったが、息子が生まれ一変した。息子が1歳半頃、地域の保育園の受け入れが決まり、妻も仕事復帰した。夫婦とも学会や調査で出張もあり、対等な関係として協力し、子育てしている。
語りの内容
――(お子さんは)お風呂は好きですか。
お風呂、好きですね。
――今、どんなふうにお風呂に入れているんですか。
普段はもうシャワーなんですよ。浴室にお湯を流してかけるようにと思って置いて、シャワーで頭洗って、体流してっていうところは毎日してて。
湯船に入る時は、どっちかが一緒に入ったり、します。
何だろう、足もだいぶ長くなってきて、ちょっとそろそろ、浴槽なんか着きそうな感じがしますけども、体、ぷかーんって浮かして心地よさそうな表情します。お風呂、好きですね。
――湯船に入れてあげられるのは2人一緒にいるときに?
そうですね。
――冬場だとあっためてあげたい。
あっためたいですよね。
基本的にケアは、特に、お風呂の後に気管切開部分のそのガーゼ交換と、バンド交換っていうのをやるんですが、これはやっぱり2人でやります。僕は一人でも、妻がいないときもやりますが、妻はそれはもう危ないからやらないっていう感じで。
――それは、支えが必要だから2人必要?
頭をぶんぶんぶんぶん動かすんで、(入ってる管が)抜ける可能性、危険性っていうのはあります。
僕は(息子の)体を拘束して、頭を股で挟んで、それで(一人で)替えるっていうことはやりますが、2人でやるより、気管切開の部分に負荷がかかったり、できれば避けたほうがいいので。
――なかなかの力業でやるってことなんですね。
力業ですね。だから、それこそ息が合ってるのが大事で、初期の頃は、どんなに夫婦げんかしてても、この気管のガーゼ(とバンド)交換前までに仲直りするみたいな感じでやってました。
今や、別にけんかしててもそれはそれでプロのようにできます。
インタビュー41
- 保育園から療育センターに移る決定を撤回してほしいと説明資料を作って、議員や様々なネットワークに相談し、動いてもらった(音声のみ)
- 共働きのため一緒に夜の付き添いをすると夫婦共倒れになると、一晩ごとに担当を決めている (音声のみ)
- 息子の風呂あがりに気管切開部分のガーゼ交換やバンド交換をする。夫婦で息を合わせて行うのが日課だ (音声のみ)
- 病院では最近、人手不足なのか親の付き添いを求められる。父親が付き添うなら個室をとってほしいと言われ憤慨した(音声のみ)
- 子どもに医療的ケアが必要となり、職場と相談し在宅中心となった。現在は保育園にも通い仕事にも集中できている(音声のみ)
- 普通に生まれると思って動画撮影していたが、子どもが泣かず状態が悪かったため、自分が付き添って救急搬送になった(音声のみ)