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インタビュー時:35歳(2021年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女1歳
中部地方在住。夫と長女(4歳)、次女(1歳)の4人家族。
妊娠中のエコー検査で次女の心臓に異常があることが分かり、出生後NICU(新生児集中治療室)入院中に、両大血管右室起始症と内臓逆位が診断された。
現在も在宅酸素療法と薬物治療を続けているが、発育には問題がなく、4月から保育園に通わせる予定である。
自身は出産までは公認会計士として会社に勤めていたが、職場復帰はせずに独立することを考えている。
最近、地域で医療的ケアのある子どもたちの支援活動を始めた。
語りの内容
上の子のときの育休明けに、子育てしながら仕事してるので。
周り同期がみんな昇進していく中で、私だけやっぱり昇進ができなかったりして。
今の職場で続けていくのは、なかなか無理があるかなっていうのは。
頑張ってる女性の方もいっぱいいるんですけど、そういう方々は、何かを犠牲にされている。
私は犠牲にできるものが、もうこれ以上ないっていうふうに思ったので、今の状態ではちょっともうこれ以上、上にはいけないなと思った中で、自分のプライドを考えたら、もう今の職場にはいられないっていうふうに思っていたので。
どっちにしてもいずれは独立という、自分で細々とでもやっていきたいなって、せっかく資格も取ったしってのは思ってたんですね。
今回、次女の病気のことがあって、もう完全に復帰は無理だと。
ちょっとこの状態で今の職場に戻るのは、いろんな意味で難しいと思って。
そういう意味で独立の背中、次女に押してもらったかなと思っているので。
そこは全然、後悔してない、逆に良かったなと思ってます。
――今も、ぼちぼちっていう感じでお仕事は、なさってらっしゃるんですか。
そうですね、結局次女の関係でいろんなとこに顔を出してく中で、会計士なんです、独立しようと思ってるんですっていうのを、時々話に出すようにしました。
すると、じゃ一緒に仕事しませんかとか、コラム書いてみませんかとかって感じで、今はボランティアなんですけど、そういう感じでこう、簡単なお仕事をいただいたりとかはしてるので。
今まで会計士としてやってきた仕事とは、全然違う方向性なんですけど。
そういうことを生かしながら、できる簡単なお仕事みたいのもいただいたりしてるので、そういうのを今ちょこちょこやってる感じです。
インタビュー12
- お姉ちゃんは下の子の病気を理解しているが入院付添いで母が不在になるのは不安なようだ。要所要所でお姉ちゃんを優先している
- 夫は入院付添いにストレスを強く感じるようなので私が付添いし、夫は家でお姉ちゃんの面倒を見るという夫婦の分担になった
- 公認会計士の資格を持っていたが、次女のケアが必要で会社に戻ることはできないと思い、かねてから考えていた独立を決意した
- 酸素ボンベを使用する子どもが保育園に通う場合、看護師と保育士の加配*が必要。役所が管理できる公立園での入園が決まった
- 酸素のチューブがねじれたりしないか日々、気を付けている。体の動きに伴い必要な酸素量も増えるので毎日、血中酸素濃度を確認する
- 娘は2歳で心臓手術ができそうだ。手術を乗り越えて成人期を迎えることになっても妊娠への影響など心配なことは残っている
- 20週ぐらいにエコーで心臓の異常が見つかったが、生まれてみないと詳細はわからないと聞いて頭が真っ白になった