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インタビュー時: 52歳(2021年2月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女7歳(2016年逝去)
首都圏在住。夫、長男21歳、次男20歳、義母の5人家族。自営業。
長女は2歳半頃まで元気に育っていたが、3歳で発達障害、睡眠時無呼吸症候群と診断され、マスク型人工呼吸器が必要になった。
その後、感染症で呼吸状態が悪くなり、気管切開、経鼻経管栄養、吸引も必要になった。
5歳で中枢性肺胞低換気症となり、さらに呼吸状態が悪化し7歳の時に亡くなった。
特別支援学校のスクーリングで楽しそうにしていた長女を思い、今は特別支援学校を作る活動を行っている。
語りの内容
(訪問教育では)月に1回のスクーリングだったら、最初は自費で知らずに払ってたんですけれども、交通費は国が負担してくれるような制度があって。
タクシー会社と契約書を交わして、そうすると最初こちらが払っても、後から戻ってくるような仕組みで、経済的な負担は無いんですね。
ただそれが(その範囲を超えて)通学、自分で通学して、タクシーで行かないとしょうがないってことになると、全額自分で負担することになるので。
そうすると、普通の介護タクシーだと15,000円、サポート事業だと6,700円が、1日に対してかかってきてしまうので、ほんとに通学手段がない。
お母さんが運転できない人にとっては、ちょっと通えるものじゃない。
何の通学支援もないような状況です。
どうしても学校に行きたいんなら、勝手に来ればいいみたいな感じの状況です。
学校が遠過ぎるんですって先生方とかに言っても、通学できない子のために訪問教育があるんですよって言われてしまうので。
やっぱり自力で通うしかないんだなあと、そのときはそう思ってました。
で、東京都のほうで、医療的ケア児も通学バスで通えるようになりましたね。それはすごいことだなーと思うんです。
呼吸器の子はちょっと除外するっていうような話で、それも徐々に改善されていくような、いかないような、まだあんまり進んでないような状況になってますけれども。
何とか、医療的ケアがあっても、呼吸器の子でも、看護師さんを付けてもらって、普通に学校に通えるようなシステムにしてもらいたいなーと思います。
呼吸器の子はまだ今、親の付き添いが必須だったりするし、今の私の住んでる県ではそのような状態なんです。
そこも、医療的ケア児支援法案とかが今(インタビュー当時)、話し合われているかのような状況なんですけれども、そちらが通れば、看護師さんを付けてもらえるようになるのかな、付き添いをしなくても済むようになるのかなーと、そういうのを期待しています。
インタビュー14
- 通学にタクシーを利用するしかないが補助の範囲を超えると経済的負担が大きすぎて、訪問教育を選ばざるを得なかった
- 24時間呼吸器が必要になり、学校をどうしたらいいか悩んでいたところ、県の支援学校の先生が病院に通う形で訪問教育が始まった
- 訪問教育でしかできなかった学びや体験ができ先生には感謝しているが、訪問籍では通学の機会は月1回だけで不平等なようにも思う
- 入院中は院内での帳簿つけも気分転換になった。漫画やドラマの続きを楽しみにし、時には友達とテニスをすることもあった
- 亡くなって半年は何もする気になれなかったが、当時、地域に通える特別支援学校を切望していたことを思い出し、現在設置にむけた活動をしている
- 子どもは嚥下ができず、唾液が肺に入り込んでしまう状態で、感染症でICUに入ることを繰り返すうち、人工呼吸器が必要になった