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インタビュー時:39歳(2021年2月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男3歳
首都圏在住。夫と長男の3人家族。

妊娠5か月頃、エコーで胎児の脳室が通常より大きく、先天性水頭症と診断された。
出生後、自力での呼吸維持が困難なため挿管による人工呼吸を開始し、その後在宅酸素療法に移行した。
自力歩行が困難で発話がまだない等、発達はゆっくりではあるが、数字や電車に興味をもち親とコミュニケーションを図ることを楽しんでいる。
シンガポール人である夫の両親に会うため、子どもが2歳のときに海外渡航を家族で経験した。

語りの内容

それ(困りごと)はもう本当に、最初のほうから考えたらたーくさんあったと思うんですけど、今ちょっと思い付くのは、やはりなんか孤独なんですよね。
仕事もしてないですし、息子とずっと2人で、話す人がまず、主人しかいないし。

会話がなくて日々ずーっと、1週間に1回来てくださる訪問看護師さんとか、リハビリの方だから気付いたら息子関係のかたがたと、その息子の病気のこと、今の症状のこと、体のこととか、病気つながりの会話を常にするし。

息子と2人きりのときは常に、緊張して、今でこそ何となくだんだん、人と人の関係ができてきたかなーとは思ってるんですけど、ほんとに赤ちゃんのときは、ずーっと何が起こるか分からないし、常に緊張して息子の様子を逐一、観察して。
何かちょっと、不安なことがあったら、書いて先生に次聞かなきゃって思ったりとかしてたので、ずっと緊張しててずーっと疲れてて。かといって、それを話す人もいなくて。

だから、そういうときに少しでも気に掛けてくれるっていうのが、ほんとにうれしいなと思いました。
今私が住んでいる市は、赤ちゃんの頃は保健師さんとかが、そういうお仕事だったと思うんですけど、保健師さんもうちだけじゃなくて、その地域のお母さん方、皆さんを見てるので、私だけに集中して、特に時間を費やすとかっていうこともできないだろうし。

(保健師も)元々病気を持ってるとか、障害を持ってる方に関するプロっていうわけではない、専門っていうわけではないと思うので。
なかなか話しづらいことだったりとか、ちょっとここ聞きたいなと思って電話しても、全然つながらなかったりとか、全然電話がかかってこなかったりとか、そういうことがすごい多くあって、誰に頼っていいのかもほんとに分からなかった。

1人でもいいので、その担当してくださる方でどんなときでも電話かけてもいいし、何かあったらすぐに言ってくださいっていう人が、それは市なのか何なのか分からないですけど、誰かいたら、もっと気持ちが穏やかに過ごせただろうなと思う。
児童館とか、普通、お子さんとお母さんたちが集まるようなところだって、私たちも興味はあるし、行きたいんだけれども、誰も行っていいって言ってくれないし。

もちろん他のお母さんたちも、行っていいと言われてはいないだろうけど、皆さんは行きたければ行くんだろうと思う。
でも、どうしても、「行ったら迷惑だろうなー」じゃないんだけど、やっぱり自分も疎外感を感じるだろうなと思うし、どういうふうにそこに行っていいか分からなかったりっていうのがあると思うので。

そういうのを相談できる人っていうか、一緒に付いてきてくれるでもいいし、案内してくれる人でもいいし、そういう人が1人でもいたらよかったなとは思います。心の面でも。

私は: です。

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