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インタビュー時の年齢:37歳(2021年5月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男7歳
首都圏在住。夫、長男(7歳)、長女(5歳)、義父と暮らしている。
長男は、妊娠中に異常が指摘され、染色体異常が分かった。
現在、気管切開、痰の吸引、人工呼吸器、経鼻経管栄養の医療的ケアが必要である。
特別支援学校に通っており、いたずらをして家族を困らせることが得意で、豊かな表情で気持ちを表現してくれる。
障害がわかった時から、悩みは尽きないが、子どもを大事にしてくれる周りに助けられて楽しく生活している。
語りの内容
子どもが生まれたら、一般的な役所への出生届から始まるんです。
そこから子どもが重い疾患があって、小児慢性特定疾患というのに該当すれば、申請して、(医療費助成を)取得することができるんです。
けれども、それの管轄が役所ではなくて保健所なんですね。
政令指定都市であれば、大体、役所と同じ敷地内にあったりするんですけれど、そうでなければ、保健所のほうに行かなければいけない。
結構、保健所って地域で場所が少なくて、幾つかの市町村で、1箇所って管轄があったりするんですけど、そういうところに行ったりとか。
更新とかは、郵送でも大丈夫なんですけれども、まず申請するのに、場所がちょっと遠かったりする場合もあります。
あとは先生に、必要書類を書いていただかなきゃいけなくて、そこでまあまあな金額が取られてしまうんですね。
申請が通れば、ものすごく恩恵はあるのは理解しているんですけど、まずそこで結構、書類代が(かかるし)。
用紙を記入しなきゃいけない、出さなきゃいけないっていうところもあります。
次に、取得したのは、障害者手帳です。そこも今は割と通りやすいとは思うんですけど。
昔であれば、まだ子どもが小さいので、お医者さんから「まだ早い」みたいなことを言われてしまったり、役所のほうで「前例がない」って言われてしまって、なかなか申請まで届かないっていう話も、以前はちらほら聞きました。
最近は割と先生もスムーズに書いてくれて、っていうところですね。
障害者手帳を取ったらそれの等級に応じて、付随して受けられるサービスがいろいろあるんですけど、ただ、サービスも冊子を渡されて、該当するものを探して、自分で連絡を取ってくださいっていうふうに言われてしまったので。
こちらは正直、子どものケアでいっぱいいっぱいで、時間も気持ちも余裕がない中でこう、自分でやってくださいって投げられてしまうと、突き放されたように感じて、そのときはとてもさみしいというか、つらく感じていました。
デイサービスに通いたいと思ったら、支援員さんをやっぱり自分で探してくださいと一覧を渡されて、自分で小児を扱ってくれているところを探して、電話して断られたりとか、そういうこともありました。
インタビュー22
- 特別支援学校の就学について問い合わせたら、相談日を過ぎていた。自分で動かないと何もわからないと思い、HPや先輩ママを頼りに情報収集した
- 子どもが退院して最初の1か月は緊張で寝ることもできず、休んでいいよと言われても罪悪感を感じた
- 体が限界を迎えて動けなくなり5日ほど入院した。自分は超人じゃないし1人じゃ限界があると思い知った
- 行政から医療費の助成などを受けることができたが、申請窓口は別だった。用紙記入、医師の診断書などの準備も負担があった
- 息子は発話はないが、感情を表に出してくる。経管栄養のチューブを引き抜こうとするなど、親の注目を浴びるようないたずらをしてくる
- 息子は小学2年生になった。ここまで息子なりに成長してくれたことに感謝しかない。次の目標は10歳の誕生日を盛大に祝うことだ