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【国際シンポジウム】
病いの語りが医療を変える~患者体験学の創生
The Emerging Field of Health Experiences Research
「患者主体の医療」を実現するための新たな学問領域として、「患者体験学」(Health Experiences Research)の創生を提案します。
DIPEx(Database of Individual Patient Experiences)は、健康と病いをめぐる「語り」(体験談)を質的研究の手法を用いて収集・分析して構築されたデータベースです。英国から始まって世界13ヵ国に広がり、日本では広く社会資源として、患者さんやご家族の支援や医療者の教育に活用できるよう、「健康と病いの語りデータベース」という名前で、インターネット上に公開されています。
このDIPExが核となって、いま「病いの体験」を体系的に研究する学問領域が生まれようとしています。この「患者体験学」Health Experiences Researchという学際的な新領域は、患者、医療関係者、介護福祉関係者、保健行政担当者、教育関係者、納税者・被保険者としての一般国民など、多様なステークホルダーが、限られた財源のもとで患者主体の医療をどのように実現していくかを議論するためのプラットホームとなります。
本シンポジウムでは、DIPExの生みの親アンドルー・ヘルクスハイマー氏、Oxford大学のHealth Experiences Research Groupを率いるスー・ズィーブランド氏、世界各地でデータベース構築に取り組む人々の共同体であるDIPEx International理事長のガブリエル・ルチウス=ホェーネ氏の講演に加え、各国の「患者体験学」の取り組みを紹介します。
日時 | 2014年7月20日(日)13時~18時 |
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場所 | 京都大学吉田キャンパス・芝蘭会館 稲盛ホール (市バス206・201・31系統「京大正門前」より徒歩2分) |
参加費 | 非会員5,000円/ディペックス・ジャパン会員3,000円/ 学生1,000円(社会人学生を除く) |
主催 | 認定NPO法人 健康と病いの語りディペックス・ジャパン |
協賛 | 一般財団法人 国際医学情報センター/NPO法人 医学中央雑誌刊行会 |
申込方法
下記事務局宛に氏名・所属・連絡先・会員/非会員の別を明記の上、7月18日(金)までにお申し込みフォームもしくはFAX、メールにてお申し込みください。
ディペックス・ジャパン事務局:
お申し込みフォーム
FAX:03-5568-6187
お問合わせ:050-3459-2059(平日10-16時)
プログラム
13:00~13:10
開会の辞:別府宏圀(ディペックス・ジャパン理事長、医師)
13:10~14:10<第1部> (逐次通訳・質疑応答あり)
基調講演:Andrew Herxheimer氏(DIPEx共同創始者、コクラン・センター名誉フェロー、医師・臨床薬理学者)
「人間にとっての言葉の重要性~計数と測定を超えて」
Humans need words ? counting and measuring is not enough
――(休憩10分)――
14:20~16:20 <第2部> (逐次通訳・質疑応答あり)
講演1: Sue Ziebland氏(Oxford大学Health Experiences Research Groupリサーチディレクター、医療社会学者)
「保健医療政策とサービス向上に向けた病いの語りの質的二次分析」
Secondary qualitative analysis of health experience narratives for health policy and service improvement
講演2:Gabriele Lucius氏(Freiburg大学心理学研究所教授、DIPEx International代表、医師・心理学者)
「世界中の病いの語り:個人的な経験を国際的な保健研究の資源に」
Illness stories all over the world: personal experiences as a resource for cross-cultural health research
――(休憩10分)――
16:30~17:55 <第3部> (通訳なし)
実践報告:世界各地のDIPExプロジェクト進捗状況
英国・日本・ドイツ・スペイン・韓国・カナダ・オーストラリアから
17:55~18:00
閉会の辞:中山健夫(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野・教授)