新型コロナウィルス感染拡大の懸念から、各教育機関が新学期の授業開始延期や休講、実習の中止、遠隔授業の実施などを余儀なくされている中で、インターネットを通じて患者さんの生の声に触れられるディペックス・ジャパンの「語り」資源を効率よく活用していただくために、実際に様々な授業で活用されている「語り」の事例をご紹介します。
「健康と病いの語り」ウェブサイトには、2000を超える体験者の語りが収録されています。語りは各疾患・医療体験ごとにテーマ別に分類されていますので、講義内容に合わせて拾い出すことも可能ですが、一つ一つの語りに目を通して選び出すのはかなりの時間を要します。
そこで、昨年刊行された『患者の語りと医療者教育』(日本看護協会出版会)の中で紹介されている教育的活用の事例から、実際に使われている「語り」を以下に拾い出しました。語りを使った授業のヒントにしていただければ幸いです。実際に語りをどのように使っているか(ワークシートを書かせる、グループディスカッションをさせるなど)の詳細については書籍をご参照ください。
患者から見た医療者とのかかわり~医学部1年「社会学」
病いと就労~医学部2年「福祉社会論」
がん患者の家族の体験について知る~看護大学院「がん看護学」
本人と家族の語りから読み取る認知症患者の”その人そのもの“~病院職員研修
ランダム化比較試験に参加する患者の気持ち~看護学部1年「看護情報学」
同世代の患者の経験に触れて患者に寄り添うことを学ぶ~薬学部4年「医療コミュニケーション」
医療者の物語能力narrative competenceを高める~医学部2年「医療プロフェッショナリズム」
「健康と病いの語りウェブサイト」に公開されている「語り」の映像・音声・テキストは、事前連絡をいただければ無償で教育に活用していただけます。「語り」データを活用したいという方は、こちらから利用申請をお願いいたします。
また、会員専用の「教育的活用ウェブサイト」も、期間限定で非会員の方にも無償でご利用いただけるようになっております。利用登録されますと、マイページにお気に入りのクリップを登録しておくことできるようになります。さらに登録された方に対しては、2000を超すクリップの中から講義内容に合ったものを選び出すお手伝いもさせていただきますので、そちらのご利用もご検討ください。
ディペックス・ジャパン事務局