語りの内容
帰宅後の2日間は行動範囲を家と庭だけと制限していました。単に身体を動かす際に不快感があり、また男性特有の心理だと思いますが、近所に歩きに出たときに蓄尿袋は誰にも見られないことはわかっているものの、近所を歩いていて蓄尿袋が脚に縛りつつけられていることを意識するようになってしまいました。思い切って散歩するにいたるまで2日を要しました。でも、3日目からは、さらに遠くあまで歩くようになり、確か5日目にはゆっくりとですが、1日1マイルは歩くようになりました。ゆっくりとは言え1マイルは1マイルです。これ以上歩くことはなかったのですが、それは蓄尿袋に溜った尿をトイレに流すために戻る必要があったからです。時には手頃な木の根元を(立ち小便のように)利用できますが、実際には袋を空けるのに少々時間がかかりますね。
――回復について他に何かお話ししたいことはありますか?
最初の数週間は強力な抗生物質を服用していました。感染予防対策では間違いなくその作用を発揮していたと思いますが、一方で強力な消化器症状もありました。普通に飲食はできましたが、はっきりした便意亢進の徴候があり、身体が弱ってくる感じで不快感もありました。
――そうすると、下痢がときどきあったんですね?
はい。主治医は、私の気持に関係なく、ラクツロースを服用し続けなければならないと強く指示しました。だから、強力な抗生物質と、比較的急性の下痢があるのでラクツロースを服用していました。とにかく、この下痢は約10日間続き、その後はかなり早く治まってきて我慢できる程になりました。せいぜい不便だったということですね。
インタビュー55
- 前立腺生検のような検査の際の患者のプライバシーと尊厳に対する配慮に欠ける点があると感じた
- 診断を受けるとすぐに、インターネットで検索し、有用な情報と”ゴミ情報”を見分けることができた
- DIPExのサイトを見つけ、先輩患者(先に同じ前立腺癌になった患者)と話をし、ほかの患者の体験が役にたった。これらの情報は、何が期待できるかを知るのに手助けとなった
- NHSの情報提供が改善され、誰もがインターネットで自分に役立つような情報を探せるようになることを願っている
- ロボット装置は、外科医の手の震えをなくし、きわめて精緻な動きを可能にしたと説明している
- どのように自分がこの新しいタイプの手術を受けることに決めたかを語っている
- 手術の2週間前に、術前評価が行われた
- 泌尿器専門ナースは患者が骨盤底強化エクササイズのやり方を正しく理解しているかどうかの確認を行った
- 手術は順調に行き、患者は麻酔から覚めたとき痛みを感じなかった
- 患者は翌日ベッドから降り、異なる2種類のカテーテル袋を渡されて帰宅した
- 彼はすぐに回復し、帰宅して2日後には短距離の外出ができるようになったが、薬を飲まなければならず、この薬は下痢を引き起こした
- 彼は、カテーテルを除去した後、失禁を起こしていないことを知って喜んだ。仕事を休んだのはわずか4週間に過ぎなかった