診断時:66歳
インタビュー時:72歳

1997年に前立腺癌と診断され根治的前立腺全摘除術を受けた。 5年後、PSA値 が再び上昇し始めたため、2003年に放射線治療やホルモン治療を受けた。

語りの内容

――回復はどのような具合でしたか?

医師たちに話したことですが、患者にはいろいろな合併症が起こります。私は手術中に出血し、手術後は完全失禁となりました、ただし尿失禁だけでした。しかし、私の腸の状態が変わってしまったのですが、有り難いことに失禁にはいたりませんでした。尿失禁だけだったのは良かったです。ところが、巨大結腸の症候が現れ始めました、巨大結腸は苦しい、特に骨盤底の筋肉の強さが手術前より弱くなるとね。で、巨大結腸と骨盤底の筋肉の脆弱化の合併症になる。これはちょっとした問題でした。もちろん、前立腺(の手術)後に麻酔から目覚めると、お尻がかなりヒリヒリ痛みます。

――巨大結腸について皆さんに説明していただけますか?

巨大結腸とは結腸が拡張した状態のことです、巨大結腸になると、結腸は便を進ませる筋肉の管ではなく、貯蔵庫のようになります、つまり便の収集槽になります。この説明でわかりますか?

――巨大結腸になると、実際問題としてどのようなことが起きますか?

実際問題については上手く話せませんが、たとえば、トイレに行きたい、トイレに行かなきゃならない、となり、腸の中がすっかり空になることはほとんどありません。腸の中にあふれるほど便が溜まります。便秘のように便が硬いとかそういった類の問題がないとしても、便はものすごく大量に溜まっていて、不規則な間隔で排便しなければなりません。それに、便を押し出す力、つまり結腸のぜん動力が相当なくなっているから、排便に必要な筋力が十分にありません。

――術後の副作用や、腸の問題はどのくらい続きましたか?

まだ続いています。もう6年になります。

――長く続きますね。

はい、まだ術後の副作用が残っています。もちろん、インポテンスもあります。

私は: です。

(アンケート結果の扱いについては個人情報の取り扱いについてをご覧ください。)

認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。

ご支援
ご協力ください

モジュール一覧