投稿者「dipex-j」のアーカイブ

英国人の前立腺がんの語り

関心を高めることがどんなに重要かを語っている

私が心から望んでいるのは、前立腺がんに対する意識を高めるための啓発活動をする中で自分の役目を果たしたいということです。また、死亡者数を考えると研究費がまったく不十分であるという事実に対する注意を喚起したいとも思っています。前立腺がんで亡くなる人の数にふさわしい額の研究費が支給されるべきだと思います。つまり、乳がんに対しては470万ポンドで、前立腺がんに対してはそれよりずっと少ないのです。そう遠くない未来に前立腺がんが男性の死因の第一位になることを認識しておく必要があります。これは、タバコを吸う女性の数が膨大であるために近い将来肺がんが女性の死因の第一位になるのと同じです。だから私の役目は人々の意識を高めることなのです。

英国人の前立腺がんの語り

何も知らずに生きていくよりは、前立腺がんに立ち向かう生き方をとる積極的な理由があると説明している

そこに落とし穴もあるように、ガンによってもたらされたボーナスがあるという事実も素直に認めることでしょうか。人生の観点から確かに生きる姿勢と考え方は良い方向へ変わったと感じます。数年前の間違っていたものは今では大して重要ではなくなり、それは私にとって、とても大切なことなのです。そして家族もとても大切だと思うのです。そして私はまだここにいる、そう私は今でも確かにここにいてどうあろうと人生の一部を生きているのだ、と言えるのですから。

英国人の前立腺がんの語り

目標を決めて戦い続けることを、人々に勧める

あきらめないでください。とにかく戦って、戦い続けてください。私は自分自身に目標を定めました。最初の目標は妻の70歳の誕生日を祝うことです。彼女は私より年上です。今は翌年の私の誕生日を迎えるのが目標です。その後は他の目標を定めるでしょう。毎年目標を設定していますが、これは良い方法ですよ。2つ目は、私はマウンテンバイクに乗っていまして、これが非常におもしろくて、遠出はしませんが乗り回しています。これまでに遠出した距離で最長で約10マイル(約16km)ですが、いいですよ。非常に楽しいです。

英国人の前立腺がんの語り

あらゆるタイプの治療法について、慎重に検討することの大切さを他の人々に言いたい

たった一つ言えることは前立腺がん患者は誰でも治療についてあらゆる面から考えるべきだということです。私は最初に奨められたことに向かって行きたくないのです。裏を返せば、もし、がん専門医が或る治療を奨めて私がそれを試み、そして他の人にも自分の気持ちを変えないで、今行っている事が最も良い治療であると自分自身に言い聞かせるようにと言うとしてもです。 
そう、私は最初の選択肢を選ぶべきでないと思います。それは残された人生に影響を与えるものですから。かなり不愉快な速さで進行する場合には早急に治療する必要があります。しかし、正しい治療を受けるため治療を延期することは、最初に奨められた治療を受けるより大切でしょう。自分の体に何が行われるのかはっきり知るべきだと思います。もっと快適な治療があるなら、それを目指せばよい。できるだけ多くのアドバイスを受け、できるだけ早く学び、回復の最も良い機会を掴むことです。今受けている治療が快適なものであることを確かなものにしなければなりません。

英国人の前立腺がんの語り

何といっても前向きな姿勢が大事

病気に対する前向きの姿勢が不可欠だと思います。ただ座り込んで、諦めて、“やれやれ、ガンに罹っちゃった、死んで行くんだな” と考えるのは非常に容易なことです。もし、“ガンに罹ったが、私は死ぬつもりはない、ガンと戦っていくぞ”と考えるなら、これがガンに打ち勝つ方法だと思います。だから私は前向きの姿勢を勧めます。自分を助けるために出来るだろうことを全て行い、出来るだけ情報を集め、何が自分にとって最良の選択肢かを知り、そのようにすることです。

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アドバイスや情報をできるだけ多く手に入れることを勧める

――前立腺がんと診断された他の方に対して、何か言いたいこと、メッセージはありますか?

思うに、もし前立腺がんと診断されたらまず重要なのは・・・、初めは誰でもショックを受けるでしょうけれど、それを越えたら冷静になって情報を集め、質問し、家族でも知人でも心地よく話せる人に相談することです。もし医師の言っていることに納得できなかったら、どんどん質問して、それでも腑に落ちなければセカンドオピニオンを要求することです。そして、進行の遅いがんであること、治療法があること、どのように進行していくかをとりあえず静観するという選択肢もある、ということを認識することです。

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かかりつけ医(GP)や家族の支援を受けることの大切さを強調する

何らかの問題を抱えたら医者にかかるべきです。これが最初の接触点です。
自分では診断できませんし、何の腫瘤にも触れることが出来ないなら、一般医に掛かるべきです。痛みの面に関しては、たとえそれが根治前立腺切除術であれ、恐れることは全くありません。私の話し合った人達の誰もが同じことを言いますよ。手術後に若干の不快感はあるけれども、どんな手術でもそうですし、恐れることは何もありませんよ。だから一般医の診察を受けなさい。生活の面では、もし性交不能になるのが気がかりだとしても、生活そのものと等価ではありませんよ。生活には他にすべきこと、楽しめることがあります。外食を楽しむ、スポーツをする、孫の成長を見守る、等のことも同様に価値あることです。必要なことが一つ、それはあなたのパートナーからの支援です、これは必須ですよ。 支援グループを見渡して、夫婦はこのような病気に直面したとき一層親密になる傾向があるという証拠があると私は考えています。だが不幸にも、妻達の一部はこのような状況に折り合いを付けられない、と言う証拠もあります。これもまた自然な反応でしょう。だから私は他にどんなアドバイスが出来るか分かりません。確かに私は個人的に専心して処理してきたが、これが私の天性であったことは幸運でした。私は座るのが苦手だが、実際に私を1時間も座らせているあなたは運が良いですよ(笑い)。普段の私は立って歩き回って、何かをしていますよ。

英国人の前立腺がんの語り

PSA(前立腺特異抗原)検査は非常に価値があるので推奨する

PSA検査を必ず受けてください。そしてガンの進行を調べてください。どんなに恥ずかしくても、痛くても。さもなければそのうちに、命を脅かす事態にあなたは気づくことになるでしょう。手遅れになるよりは、早くから検査を続けることは価値があることだと思います。タイミングが最も重要だからです。手遅れになるまで放っておいたら、医師たちはあなたのために何もできません。でも十分に早いうちに発見すれば、問題を処理できるというすべての希望があるのです。

英国人の前立腺がんの語り

支援グループから情報を得るより、インターネットで見つけるほうが楽だと考えている

インターネットはすごいですね。いろいろな前立腺がん支援グループがありますけれど、あまり使えないと思います。それは私がせっかちな人間だということもあるのですが、電話をかけるたびに「順番が来るまでお待ちください」とか「全員忙しいので」とか言われます。だからそれ以来、前立腺がんの慈善団体とは一切接触していません。支援グループに反感を持っているわけではないですよ、大元では全面的に応援しています。ただ、私にはインターネットの方が断然楽だっただけです。

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支援グループは楽観論を抑えるのではないかと懸念している

――あなたは,実際に支援グループに関わったことはありますか?

いいえ、実のところ私はあまりそのような支援グループに属するような人間ではないのです。同じ不満を抱えた人たちのグループと一緒にやるよりは、自分自身で個人的に追求し自分で答えを導き出すほうが向いていると思っています。最悪な例をでは、もしあなたがその種の支援グループに参加し、「ビルが先週亡くなった」とか「メアリーがその後に亡くなった」などと聞いたりしたら、自分の楽観主義にとってあまり良いことではないでしょう?