投稿者「dipex-j」のアーカイブ

英国人の前立腺がんの語り

前立腺摘除術を受けたあとの排尿障害を語っている

術後の尿道管の傷という問題が手術のあとにありました。私は一切の瘢痕組織を除去し自分自身で排尿出来るようにする簡単な小さな手術を3つ受けました。事実、当初は排尿に限界がありましたし、尿の流れにも限度がありました。しかしその簡単な、ペニスの手術をした局部の部分に器具を通し、管をその部分と接続させる局部手術を受けるたびに、問題は軽減され、不便だった小さな問題を取り去ってくれました。そしてとにかく全く不便がなくなったのです。

――それはやはり全身麻酔でしたか?

いえ。局所麻酔で行われました。

――硬膜外?

いいえ、単なる局所麻酔です。今でも時々、排尿時の切迫感や不快感などの刺激は多少あります。しかし手術後かなり良いと思います。他の副作用として、今現在、排水部に関係していると言えるヘルニアに苦しんでいます。根治的前立腺切除の総合的な問題があるとしたら、それは膀胱よりペニスより排尿よりもそちらです。

英国人の前立腺がんの語り

ブラキセラピー(小線源療法)後,排尿に一時的に支障をきたしたと言っている

近接照射療法後、困ったことは何も起こりませんでしたが、ひょっとするとそれが起こるかもしれないとは感じていました。それでですね、非常に気持ちが悪く、痛みがあったので、先生に電話をしました。そしてそれ以来その先生に診てもらっていますが、これが一部の人が経験する副作用の一つなのです。私は膀胱にこのような痛みや排尿障害や何か他にすることが必要になるとすごく頻尿になりました。そして、このことは自信を失わせることになり、外出する気にならないのです。しかし、これは先週以降から劇的に改善され、殆ど正常に戻ると言えないまでも、確かに回復途上にあり、これは経験する徴候のひとつです。先生方は、私には先生方の経験はないので気にするのは当然として、気にしていません。先生方が正しいと確信しています。たとえ自分が心配しても今のところ先生は気にしていません。自信は徐々に戻ってきており、外出できますし、今では旅行にも行けるようになり、正常に戻りつつあります。

英国人の前立腺がんの語り

放射線治療後の排尿時不快感について述べている

――直腸の痛み以外に、手術や放射線治療による副作用はありましたか?

焼けるような感覚があります。排尿時にはそれが痛みに変わることもあり、今も続いています。これは、前立腺部への放射線療法によるものと(医者には)言われています。とにかく、とても扱いにくく、調子悪く、不快なものです。しかし、術後7ヵ月後、また(治療をしに)病院に戻らねばならなくなりました。狭窄が見つかったんです。場所は、ええと、尿道っていうのかな。

――尿道。そうです。

尿道に狭窄が見つかって、何とかしなければならなくなりました。それは膀胱のさらなる切開でした。どんなものだったのかは知りませんが、それをやってもらうしかなかったんです。

英国人の前立腺がんの語り

放射線治療後,便通が不規則になったと述べている

放射線治療後にあったことと言えば便通が不規則になったことだけでした。

――便通が不規則にですか?

そうです。 便通が悪く非常に痛みを伴ったので開業医に診てもらい薬をもらいました。医者で症状を話しましたところ、心配することはないと言われましたが、そうなりました。治療後四週間して、 それまで自分では一度も見たことがなかったので分かりませんでしたが、ある日妻が私が着替えをしていたら、私のお腹を見て「その黒くなってるところはどうしたの?」って聞くんで、初めて見て気づいたんです。それで私も何だろうと思い医者に尋ねたのですが、医者は放射線治療によるもだと言ってました。

英国人の前立腺がんの語り

放射線治療後,直腸などに問題を生じたことを語っている

放射線療法は20セッションありました。直腸に問題が起きていることに気づいたのは、10セッションを過ぎた頃でした。彼ら(医者・医療スタッフ)に話しましたところ「こういうことが起こり得るといった話はしたと思います」と言われました。徐々に直腸の具合は悪化し、放射線治療が終わった後でさえも、さらに悪化し、今もそのままで、もう治癒はしないと言われています。これは、たぶん直腸炎という、放射線治療による直腸へのダメージだと思います。健康な細胞に対する放射線の影響です。その組織は正常には治癒せず、その結果、患者はできるかぎり規則的な排便習慣をつけねばならないのです。そうしないと、さらに悪化させてしまいます。また、排便回数も多くなります。1日に1回や2回ではなく、極端な場合には1日に3回もトイレに行かねばならない可能性もあります。さらに起床後すぐに行かねばならないこともあります。

――痛むのですか?

今は大丈夫です。最初は痛みましたし、今も排便直後は痛むこともあります。でもかつてのような痛みや辛さとは全く違うので、今はほとんど治療していません。治療についてですが、直腸の治療をいろいろ試したところ、一番良かったのはプラクトフォール(Proctofoam)でした。

――それはクリームのようなものですか?

というより泡です。注射器のようなもので、直腸に注入するんです。

英国人の前立腺がんの語り

外部照射療法のあと出現した症状について述べている

現段階で、1つ、2つ症状が出始めています。主な症状としては、直腸からの出血で、これはとてもよくある症状であることは理解しています。そして、排便時はかなりヒリヒリして非常に不快でたちの悪い痔になったみたいで、前に痔のせいで出血がひどかった時のことを思い出したりしました。あの時点では特に自分をゆったりした気分に保つことが大切です。便通を良くするために、もしフルーツや食物繊維の多いものをたくさん食べていなかったら、耐え難い苦痛ですからね。これは照射後の副作用の一つです。

英国人の前立腺がんの語り

放射線治療が腸に重大な影響をおよぼしたことを語っている

それで、2月から3月にかけ、て放射線療法を受けました。それほど大変ではなかったけれど、その後が大変でした。食べてからちょうど8時間後に、時計で測っているみたいに規則正しくお通じがあるんですね。食事を終えてからきっかり8時間後にお手洗いに行くので予想がたちました。私はそのためにトイレの近くにいなくてはいけませんでした。なので、ちょっとしたこつがあって、誰の付き添いもなしに一人で運転して治療に行くとき、私は食事の時間を遅らせて、うまいこといくように注意していたんですね。

――じゃあ放射線治療が腸に影響を与えていたんですか。

そうです、そういうことです。

――もう少し説明していただけますか。

ええ、とてもひどい下痢で、でも放射線治療の結果副作用があるだろう、おそらく直腸が傷害されるだろうということは説明されていました。全部前もって説明されていたんですが、実際にそうなるまではよくわかっていなくて、なってはじめて医者の言っていたことがどういう意味だったのかわかるんですね。でも準備はしていたので対処できました。そしてそれは治療の後だいたい3週間くらい続いて、それから徐々に良くなりました。

――放射線治療にはほかにも副作用があるんですか?

そうでもないです。それだけでした。直腸は傷害されたけれど今はこうして良くなっていて、1週間前、先週の金曜日に言われたんですがガンはなくなったそうです。専門家に症状を説明したら、「まぁ時間がたてば良くなりますよ」と言われました。そういわれて、私は、「治癒が早められるかどうか、高圧酸素療法を1クール、やってみましょう」と言ったのです。

――高圧酸素というのは何ですか?

加圧した純酸素を1時間くらい吸うと、血中の酸素が豊富になるというので、手足の故障を直したり、スポーツ外傷や潰瘍、壊疽などの治癒に広く使われているのです。だから、身体によいことなら何でもしようというわけです。より健康になるためにできることがあるなら私はなんでもしますよ。

――故障とおっしゃるのは、痛むとか傷ついているということ?

お通じが頻繁になるということです。少しでも便が直腸に達するとすぐに、出てきてしまうのです。つまりトイレに行かなくちゃいけないということです。

――というのは、括約筋が緩いということ?

その通りです、それが良くなれば、日に2度も3度もトイレに通わず1回で済むということになるのですが。

英国人の前立腺がんの語り

前立腺切除術後,腸に支障をきたした

――回復はどのような具合でしたか?

医師たちに話したことですが、患者にはいろいろな合併症が起こります。私は手術中に出血し、手術後は完全失禁となりました、ただし尿失禁だけでした。しかし、私の腸の状態が変わってしまったのですが、有り難いことに失禁にはいたりませんでした。尿失禁だけだったのは良かったです。ところが、巨大結腸の症候が現れ始めました、巨大結腸は苦しい、特に骨盤底の筋肉の強さが手術前より弱くなるとね。で、巨大結腸と骨盤底の筋肉の脆弱化の合併症になる。これはちょっとした問題でした。もちろん、前立腺(の手術)後に麻酔から目覚めると、お尻がかなりヒリヒリ痛みます。

――巨大結腸について皆さんに説明していただけますか?

巨大結腸とは結腸が拡張した状態のことです、巨大結腸になると、結腸は便を進ませる筋肉の管ではなく、貯蔵庫のようになります、つまり便の収集槽になります。この説明でわかりますか?

――巨大結腸になると、実際問題としてどのようなことが起きますか?

実際問題については上手く話せませんが、たとえば、トイレに行きたい、トイレに行かなきゃならない、となり、腸の中がすっかり空になることはほとんどありません。腸の中にあふれるほど便が溜まります。便秘のように便が硬いとかそういった類の問題がないとしても、便はものすごく大量に溜まっていて、不規則な間隔で排便しなければなりません。それに、便を押し出す力、つまり結腸のぜん動力が相当なくなっているから、排便に必要な筋力が十分にありません。

――術後の副作用や、腸の問題はどのくらい続きましたか?

まだ続いています。もう6年になります。

――長く続きますね。

はい、まだ術後の副作用が残っています。もちろん、インポテンスもあります。

英国人の前立腺がんの語り

経尿道前立腺切除術が性生活にいくらかの変化をもたらしたことを語っている

手術の後,射精が以前とは同じようにはできなくなるだろうとの説明を受けました。性生活が変わってしまったのにはびっくりしました。どうしようもないほどというわけではありませんが、状況は変わってしまった。射精がうまくいかなかったり、最後まで完結しなかったりするんですから。そのかわり、小さい射精がいくつもおこり,性行為の全体がそういう方向に変わりました。私の場合、セックスの歓びは少しばかり失われたと言っていいでしょうね。でも、それが唯一の副作用だと思います。思ったとおりの素晴らしいボーナス(変化)は、排尿でした。長いこと尿の流れが次第次第に細くなっていたのが、突然、谷川のように勢いよく出てきた最初のときは、本当にその変化が信じられないほどでしたね。

英国人の前立腺がんの語り

若い男性にとっては,自分の場合よりも,インポテンスに関してはどんなに多くの問題があるだろうと語っている

――それから、ホルモン治療の副作用について、男性がどのように感じているとおもいますか?

そう、もっと若い男性であれば、勃起障害は大きな問題です。なぜなら、彼らの結婚生活に影響を及ぼすおそれがあるからです。それは、夫と妻の関係がどのようなものかにもよります。私の場合を言うならば、すでに3人の成長した娘がおり、どんなことにも妻が悩むことはなく、私たちがきわめてうまく一緒にことを運ぶことは、彼女の関心事ではなくなっています。わかるでしょう。妻は言います。本当に、ホルモン治療によって、私がよりよくなったと思っているのです。なぜなら、私がより落ち着いていられるようになったからであると(笑)。

――なんてことを言うのでしょうか。

知り合って以来、今が一番、くつろいでいるようだと言うのです。