Healthtalkonlineの「PSAスクリーニングとオンデマンド検査についての考え方」のモジュールを参照。
癌患者および癌の疑いありとされた人々がPSAスクリーニングやオンデマンド検査についての見解を語っている。
スクリーニングの価値は不確実であるにもかかわらず、前立腺癌と診断された患者たちはスクリーニングに対して好意的であるり、このことは今回のインタビューにも反映されている(国がスクリーニングプログラムを導入することにはどうしても賛成できないとする例外的な人々もいるが)。一部の人々は治療について楽観的であり、スクリーニングによる早期発見が病気の治癒やコントロールに役立つと考えている。
他の人はまた、政府がPSA試験を勧めることに消極的なのは費用問題が絡んでいるのではないかと疑っている。政府が乳ガンのスクリーニングやエイズには巨額の出費を行うのに、前立腺癌には少ししかお金を使わないことを憂慮している人々もいる。他の人々はアメリカやオーストラリアでの調査のことを聞いており、それらがスクリーニングを支持していると解釈できるのではないかと考えている(そのエビデンスは、結論をくだすには、はるかに遠いのだが)。
PSA試験とスクリーニングに懸念を表明している人は4人だけだった。2人はPSA試験を受けなければ良かったと思っており、PSA試験を行う前には充分なカウンセリングがなされるべきだと述べている(詳細は、「PSA試験」の項の、インタビュー3と22を参照されたい)。他の2人は、PSAの住民健診導入は(前立腺癌の防止には)役に立たず、利益よりも害が大きいであろうという懸念を表明した。
PSA試験や前立腺癌の治療を巡っては不確実なところがあるので、PSA試験を受けたいと希望する人たちは、この試験について彼らがinformed share decision(患者と医療者が共に認識を共有しながら医療の意思決定を行ってゆくこと)ができるように、賛否両方の視点からバランスのとれた情報を受け取ることが肝要である。そのような情報は、PSA試験を行う前に、主治医や医療提供者から提供されるべきである。英国NHS(国民医療サービス)の前立腺癌リスク管理プログラムでは「PSA試験に関する患者用説明書」を作成しているが、これをPSA試験を受けようかと考慮中の人すべてに配布すべきである。
PSA試験について、もっと詳細な情報を得るには、HealthtalkonlineのPSA試験のサイトを参照されたい。
認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。