語りの内容
――回復はどのような具合でしたか?
医師たちに話したことですが、患者にはいろいろな合併症が起こります。私は手術中に出血し、手術後は完全失禁となりました、ただし尿失禁だけでした。しかし、私の腸の状態が変わってしまったのですが、有り難いことに失禁にはいたりませんでした。尿失禁だけだったのは良かったです。ところが、巨大結腸の症候が現れ始めました、巨大結腸は苦しい、特に骨盤底の筋肉の強さが手術前より弱くなるとね。で、巨大結腸と骨盤底の筋肉の脆弱化の合併症になる。これはちょっとした問題でした。もちろん、前立腺(の手術)後に麻酔から目覚めると、お尻がかなりヒリヒリ痛みます。
――巨大結腸について皆さんに説明していただけますか?
巨大結腸とは結腸が拡張した状態のことです、巨大結腸になると、結腸は便を進ませる筋肉の管ではなく、貯蔵庫のようになります、つまり便の収集槽になります。この説明でわかりますか?
――巨大結腸になると、実際問題としてどのようなことが起きますか?
実際問題については上手く話せませんが、たとえば、トイレに行きたい、トイレに行かなきゃならない、となり、腸の中がすっかり空になることはほとんどありません。腸の中にあふれるほど便が溜まります。便秘のように便が硬いとかそういった類の問題がないとしても、便はものすごく大量に溜まっていて、不規則な間隔で排便しなければなりません。それに、便を押し出す力、つまり結腸のぜん動力が相当なくなっているから、排便に必要な筋力が十分にありません。
――術後の副作用や、腸の問題はどのくらい続きましたか?
まだ続いています。もう6年になります。
――長く続きますね。
はい、まだ術後の副作用が残っています。もちろん、インポテンスもあります。