語りの内容
――始めてさせていただきます。まず体の異変にどのように気付いたのかをうかがいます。また助けが必要なことを何から感じましたか?
初めは、ある晩ベッドに向かう前に起こりました。小便をしようとしたらその中に少量の血が混じっていることに気づいたのです。これはおかしいと思いましたが、そのときは気にしませんでした。それから、眠る直前にもう一度トイレに行ったらまたかすかに血が混ざっていたのです。
――それはいつ頃の話ですか?
2年前です。1998年の4月だったと思います。これはかかりつけの医者に診てもらわなければと思いました。医師はわたしを安心させるように、親切に「記録を取らせてもらいます」と言い、「受けていただく検査がいくつかあります、数が多くなるかもしれませんが」と話しました。「気にするほどのことではないでしょう」と言われわたしもあまり気にしませんでした。