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診断時:73歳
インタビュー時:79歳(2008年10月)
経験の概要:首都圏在住。2000年に膀胱がんの手術を受け、その後経過を観察していたPSA値が10を超え、2003年2月にB期の前立腺がんと診断された。通常の放射線治療も勧められたが、自ら希望して、当時はまだ臨床試験段階だった重粒子線治療を受けた。早期に発見できたこともあり、他に狭心症などの持病もあるので、がんだからといって特別な思いはない。病院通いをしながらも、日々趣味に交友に忙しく過ごしている。
語りの内容
何も(治療を)しないよりは、やっぱり何かしたほうがいいし、それには放射線がいいんじゃないかと。で、「放射線は最近非常に、レントゲン、エックス線でもね、相当進んできて、自分のところの病院のレントゲン科でも相当いい機械も入れてね、昔と違って副作用も少なくなってきているし、ワンポイントで照射できるから、一度紹介するから、そちらへ行ってその先生の話を聞いた上で判断されたらどうですか」と。で、そのときにね、私、「重粒子線というのもあるんですね」って言ったんですよ。で、それはね、私の後輩が既にC病院で治療を受けてましたんで、で、その彼から、非常にそれの優位性というのを聞いてましたんでね。「先生、どうなんですか?」って言ったら、「ああ、いいですよ」と。で、「そちらのほうも紹介しましょう」って、
で、私は両方聞きに行くことにしたんです。それで、その病院のエックス線のほうへ聞きに行ったら、女医さんだったんだが、大変親切でね、熱心で。あなたのがんだったらすぐ治りますと言わんばかりに言ってもらったんだけども、やっぱりね、副作用を調べてみたら、やっぱり結構まだあるんですね、進んでるとは言いながら。で、C病院のほうのあれ(重粒子線治療)と比べるとやっぱり劣るもんですからね。で、C病院のほうへ話を聞きに行ったら、C病院のほうの先生も、「まあ、今までまだコマーシャルベースに入ってないけども、もうかれこれ10年近くになって、その中で前立腺がんが一番よく効いている」と。で、「大体、まあ90%ぐらいはほとんど良くなってます」と。で、「あなたの場合だったらね、生検の結果をもう一度自分のところで、調べ直した上でないとはっきりは言えないけども、今までのデータで言うならば99%大丈夫でしょう」と、太鼓判押してもらったんで、それでね。僕はやっぱりいろいろ、心配ではあったけど、今まで調べてましたから、データで。大体もう、モルモットじゃなくて本当はもう大丈夫なんだなと思いましたから、それでC病院に行くことに決めたわけですけどね。
インタビュー32
- X線と重粒子線治療の説明を聞き、新しい方法で不安もあったが、これまでの治療データでなら大丈夫と言われたので重粒子を受けることに決めた
- 重粒子線治療は、楽だったけれど固定具をつけて横になっている時間が20~30分あったのが面倒だった
- 重粒子線治療で、真正面から照射する時に、尿道から膀胱へ水を注入するのが嫌だった
- 重粒子線治療は時間がずれることがあり、そのために入院しているような感じ。退屈な時間は仲間と散歩したりして楽しんだ
- 重粒子線治療後、一時的に頻尿になったが、かかりつけ医でもらった薬を飲んだら簡単に治ったけれど、薬は飲み続けている
- がん予防のために玉川温泉に15年くらい通っている。抵抗力をつけるという意味では効くと思うが、体力のない人にはかえって害があると思う