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診断時:66歳
インタビュー時:72歳(2008年8月)
中国地方在住。退職前の健康診断でPSAが高いことが分かり、生検を受けたが見つからず、1年後の2003年春にようやく前立腺がんが発見され、前立腺摘出術を受けた。術後すぐにホルモン療法を開始。2年ほど続けてPSAが低下したため一旦中止したが、2008年春よりPSAが上がってきたため再開している。妻と二人暮らしで子ども二人は独立している。
語りの内容
――今回3月にその数値が、PSAが上がってきたっていうふうに言われたときに、どんなふうに、あの、ご自身では感じました?
うん、あの、その前に、言われる前に、前の3ヶ月前に、「もうこれで数値も落ち着いとるからもう卒業」いうて言われたんです、先生が。それで僕も喜んで行ったんじゃけど、ほったら「ちょっと上がっとる」言われて、ありゃーあかん、ほんまかなあと思ったんですけどね、もう。上がっとる言われたら仕方がないから、ほんならまあ、別にどういうことはないからね、うん。ちょっと出費がかさむだけ(笑)。うん。
――なんかまた数値が上がってきたことで、そのー、がんがまた顔を出してきたのかなあとかっていう、そういう不安とかっていうのはあんまりなかったですか?
うん、そこまでは考えなんだですけどね。あのー、僕の知っとる人も、あのー、がんでそういう検査をされおうて、あのー、ずーっと上がった。それでホルモン注射したらまた下がったいうて、うん、言われたから、ほな僕もそうかなと思って。うん。そういう友だちがおるんですわ、もうちょっと、ちょっと先輩だけどな、あの、病気の先輩がおられる。うん。で、そのまあ、先輩の言う通りに(笑)、「えろう恐がることもねえよ」っていうて言われて。うん。もう一つあの、あのな、よう言われてる天皇陛下もなっとるでしょ? 天皇陛下さんももうちょっと上がったって、なあ、言われたから。それで今、落ち着いたんじゃないかとね、僕もそう思うて。うん、もう前向き。前向きです。はい、はい。
インタビュー18
- PSA値は高いのに、生検を受けても「がんではない」と言われた。1年後に再検査と言われ「がんだとしたら1年も持つかなあ」とひどく不安だった
- 若いから手術のほうがいいのではないかと医師に言われ、自分も手術のほうがいいと思った
- 寝ている間に膀胱留置カテーテルがねじれて、尿が流れなくなり痛みが出た。自分で管が曲がらないように工夫したら、それからは楽になった
- 尿漏れがあり、おむつを当てながら、休み休みではあったが、退院後すぐにグラウンドゴルフを再開した
- 性機能障害のことは術前に聞いていたし、別に気にしていない。若い人なら考えるかもしれないが、自分は元気に活動しているし、変わった感じはしない
- ホルモン注射はおへその回りをつまんで、ガチーンと入れるのでものすごく痛い。値段も高いので2年ほど休薬できたときは助かった
- PSA値は高いのに生検でがんの確定診断がつかなかったので、1年ほどノコギリヤシやかぼちゃの種を飲んでいたが、病巣には効かなかった
- 数値が安定しているのでホルモン療法を中止したら、また上がってきたので再開したが、どうということはなく、前向きに考えるようにしている