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診断時:57歳
インタビュー時:60歳(2008年2月)

診断当時は、企業の管理職として多忙な日々を送っていた。妻との間に子どもが3人。首都圏在住。吐き気、足のしびれ、腰痛など、2年近く体調不良を訴えて複数の医療機関を受診したが診断がつかず、2005年にようやく前立腺がん(ステージIV)の診断を受けた。ホルモン療法にて体調が改善したが、2年余りで再びPSA数値が上昇しつつある。

語りの内容

ただ、食事療法はいっぱいあってですね、すごく患者として迷いますよね。あのー、食事療法自体は続けていく困難さ、そのどういうふうにメニューをする、作るだとか、作り方の問題だとか、毎日どうするのとかっていうこともありますし。食事療法もいっぱいあるので、まあゲルソン(療法※)がいいのかね、それから、えーと、まあ薬膳(やくぜん)がいいのかね、それから、マクロ(ビオティクス)がいいのかね、どれとったらいいかって、まず迷いますよね。
それから、実際に作るのは、私の場合は男でしたので、家内が作ってくれるわけですけど、作る人の大変さもありますよね。うん。だから、そこで、例えば、例えば、えっとゲルソンを取ったときに、えーと、どういうメニューにするかというのは、とてもそのことを組むのが大変みたいなんです。大変なんですね。食事のおかずをどうするかみたいなね。
減塩、えーと、基本は本当は塩抜きです。塩分をとらないっていうことなのね。だけど、塩分をとらないで、味をどうするのかとかって、本当に難しいんですよね。で、しかも続けていくのは、とても。あまり厳密にやると食欲なくなっちゃうし、どうするかっていうことがあるわけですね。例えば、そのメニュー1つ、今はいろんな料理番組があって、インターネットで検索すると、レシピがポンっと出てきます。とても便利な世の中ですね。
だけど、がん患者が迷う食事の作り方とか、レシピ集なんかは、ポンっとは出てこないんですね。これは、その制度、システム的にはできるわけですよね。まあどなたか頑張って作っていただくか、国がサポートしていただけるかちょっと分からないけども。そういった意味で、その栄養学を学んでいる方たちだとか、専門にされる方、それから、えーと、料理の専門家もいらっしゃいますよね。作り方のね。おいしくて、しかも栄養があって、それが料理法、いろんな料理法の中でこう選択していくとレシピ集がこう出てくるみたいなね、ものをつくっていただくと、患者と家族にとってみたら、とても助かりますね。本当にそれはね、大変です。毎日のことなんで、大変なことだというふうに思います。

※ゲルソン療法とはドイツの医学博士マックス・ゲルソンが開発した食事療法で、無塩食、油脂類と動物性蛋白質の制限、大量の野菜ジュースの摂取などにより、免疫力を高めようとするもの。

私は: です。

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