※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
診断時:64歳
インタビュー時:71歳(2008年10月)
診断を受けたときには、近畿地方在住で、妻と2人暮らし。診断直後からホルモン療法を受け、開腹による全摘除術を受けたが、すでにリンパ節に転移しており、手術は失敗したと告げられた。その後、リニアックによる放射線療法を受け、ホルモン療法を続けていたが、ある時、ホルモン薬はあと3年ぐらいしか効かないと言われ、ショックを受けて4年通った病院から転院。その後、ホルモン注射を続ける煩わしさから、除睾術を受けた。
語りの内容
で、これちょっと、がんの検査せなあかんなということで、で、まあ、主治医の先生2人制のその病院だったもんで、どっちの先生やったんか、ちょっと忘れたんですけれども、検査しましょうということで。ほんであの検査…注射器で7カ所かな、検査するわけなんですけどね。そうするとね、7カ所からがん細胞が出た、いうんですよね。で、「あなた、がんですよ」と言われたんですよ。で、がんいうたら、もう怖い病気やと思うてましたから「ええっ?そんな簡単にがん言うの?」というような感じでしたよ、自分としたらね。で、こんな簡単にがんなんて言われてええんかいな?みたいな。もっとね慎重にね、言うてくれるのが普通かなと思っておったんですけど、まあ、そんなことで。
がん言うたら一般には怖いですやんね。今でもそう思いますけどね、がんていうのはそう…何か、本なんかね、一般的には奥さんだけ呼んでとか、子どもだけ呼んでね、内緒に言うとか、本人知らへんとかいうねえ、世界や思うてましたら、本人の前ですか?という。「ええーっ?」と思うて。まあ、そういうがんなんでしょうね。ちょっと一般のがんとちょっと違う、進行の遅いというか、薬が効く、絶対に薬が効く、有効なんです。有効期限がありますけど、絶対に効くんですね、ホルモン療法いうのは。でまあ、その長短はね、あるみたいですけど。まあとにかく絶対に効く、5年やそこらは絶対効くというあれですね。
――そういうのがあったから、先生もズバッと言った?
言うたと思うんですね。
インタビュー33
- 同窓会で前立腺がんやPSA検査のことを聞き、簡単だというので冷やかし半分にかかりつけ医で測ってもらったら、ごっつい高いと言われた(音声のみ)
- そんな簡単にがんっていうの?という感じ。薬が効くがんだから医師もはっきり言ったのだと思うが、もっと慎重に言ってほしい(音声のみ)
- 「この薬はあと3年」と言われ、効かなくなったら勝手に変えればいいのに、前もってそんなこと言う医師に嫌気がさして何も言わずに病院を変えた(音声のみ)
- ホルモン療法を受けているとき、担当医から「この薬は3年で効かなくなる」と言われてショックを受け、セカンド・オピニオンを聞きに行った(音声のみ)
- 持病の糖尿病があったので、血糖値をコントロールして手術に臨むため、1週間早く入院した(音声のみ)
- 2年間ホルモン薬の注射を受けていたが、うっとうしくなって除睾術を受けることにした。1週間ほどの入院で済み、簡単だった(音声のみ)
- がん保険が効くということを知らず、術後の放射線治療を通院で受けたが、かなりしんどかった。知っていたらよかったのにと思う(音声のみ)
- 全摘手術と放射線治療を受けた後、8年近く経過してPSA値が0.2にまで上がってきたので、治療法を変えると主治医から言われた(音声のみ)