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診断時:64歳
インタビュー時:71歳(2008年11月)

東海地方在住で、妻と2人暮らし。2001年2月に腰椎と頚椎を含む全身に転移した前立腺がんと診断された。ホルモン療法と転移部への放射線療法を受けるが、体力の低下から中断。疼痛緩和の治療も受けた。退院1年半後、普通の生活ができるまで回復。現在は服薬と注射によるホルモン療法で、3ヵ月に1回通院。窯業関係の職人として働いているが無理のない範囲で行い、絵描きなどの趣味を楽しんでいる。自立した息子と娘がいる。

語りの内容

近くの方も、実はがんで入院してみえた方がいまして、その方は、女性の方でしたけど、そのご主人と私が懇意にしていただいた関係で、がん細胞の、42度の温度に対して、がん細胞が死滅するということをその方から聞きました。それで、主治医の先生にお聞きしましたら、「42度で死滅しますよ」ということを聞きましたんで。その方が、なぜそういうことを言われたかというと、お灸ですね、いわゆる、鍼灸の灸のほうですね。お灸で温熱療法という療法があるということで、その奥さまが、その治療をされていましたね、ええ。それで、わたしもね、勧められましたけど、とてもじゃないけど、全身の骨に転移しているのに、全部灸やるわけにはいきませんので、わたしは、お風呂で、ちょっと高い温度の風呂に入ろうかなということを、ちょっと考えまして、最初入りましたけど。
とても42度のお風呂には入れませんので、最初はぬるめで始めまして。だんだんに追い焚きをして、えー、42度43度という温度に上げていきまして。最初は、30秒とか1分ぐらいしか、とてもじゃないけど入れなかったのが、人間の体ってたいしたもんだなあと思いましたよ。45度でも平気になりましたよ。はい。で、3分とか5分とかというお風呂へ、毎日二度入りましてね。まあ、そのおかげかどうかは分かりませんけど、やはり、何かそういう自分の「してみよう」という挑戦的チャレンジ精神みたいなのがあったのが多少よかったのかなと思うことと、絵を描いていて楽しかったんですよ。ええ、1枚ずつ完成するのがね。それで、まあ、1枚2枚3枚と描いているうちに、すでに1年経ってしまいまして、あれあれと思いながら通院しましたね。

私は: です。

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