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診断時:62歳
インタビュー時:63歳(2009年1月)
東北地方在住で、妻と2人暮らし。健康意識が高く、2007年、人間ドックでPSA値が前年比で2倍になっているのを見て異常を感じ、インターネットで調べて、再検査の通知が届く前に自主的に近隣の県立病院を受診、グリーソン・スコア7の前立腺がんと診断された。希望して全摘除術を受けた。経過は良好だが、再発の危険性を考え、半年に1回通院のところを3ヵ月に1回にしてもらっている。すでに自立した子どもが2人いる。
語りの内容
ただ、たまたま、そのインターネットに書かれていますけども、あの、前立腺の場合は、全摘出しても、まあ、再発するということ、うたっている部分があるんですよ。そうすると、やはり心配なんで、ま、それも早期発見、早期治療ということ考えていますから、先生は、半年に1回くらいしか、そういうPSAのね、検査をしなくてもいいですよって言われたんですけども、わたしは、3ヶ月に1回、まあ、やってくださいということで、自分が積極的にね、一応、やってもらっています、今は。
――それは、ご自身の提案で。
そうです。はい、はい。やっぱり、3ヶ月のギャップというのは、かなり大きいと思います。正直言ってね、うん。早く見つかれば、その分だけ対応できますからね。
――できるだけ早く対応するために。
そうです。
――3ヶ月に1回。
ええ。それは、自分としては、3年間は、先生がどうであろうと、わたしからは、そういうつもりでお話するつもりです。3ヶ月に1回やってくださいと。
――もうこれは変えない。
はい、変えないです。絶対、変えません。あとは、後悔したくないですから。あの、あのときは、早く受ければよかったなというようなね、その後悔が一番ね、ほんとに悔しい思いっていうのは、いっぱいいると思うんですよ。中にはね。だけどわたしは、積極的になんでもね、前向きな姿勢でいますから、そういう意味ではね、やっぱり全然、何言われようとも、自分の意思を通すほうですから。はい。自分のためですもん、はっきり言って。ほかの人のためじゃないですから。自分のためですからね。そういう、あの…受けるのは。
――自分のため。
自分のためです、はい。自分のため。先ほども申しましたように、なぜかというと、まあ、家族のためでもあるし、ね、わたしは退職しましたから、やっぱり親類のためでもある。そういう大きく輪をもって考えないと駄目だと思いますね。
インタビュー44
- 周りには50歳以上になったら、PSA検診を受けるように勧めている。前立腺がんは痛みなどの症状が出ないから怖い。必ず受けた方がいいと思う
- 骨シンチでは苦痛はなかったが、検査用注射液が高かった。注射した検査液が全身に回るまで4時間もかかった
- PSA値が一気に高くなった時から、がんだと思っていて、医師にも「自分はがんだ」と言っていたくらいなので診断を聞いてもビクともしなかった
- 手術した翌日から立って歩いた。自分では立てるつもりだったが、最初はふらついた。痛い時は必ず教えてくださいと言われ、薬で痛みはなかった
- 医師から手術前の説明で前立腺全摘後の尿漏れのことは聞いていたが、自分の場合は順調で、1ヶ月くらいから尿漏れはなくなった
- 全摘しても再発する可能性があるとネットで知り、後悔したくないので医師がなんと言おうと3ヶ月に1回PSA検査を受けるようにしている