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診断時:69歳
インタビュー時:80歳(2008年9月)
東北地方在住で、妻と2人暮らし。自営業を営む傍ら、様々な地域活動の役を担い、多忙な毎日を過ごしていた。1999年、偶然目にしたがん検診ポスターに触発されて検査を受け、がんと判明。情報を集め、知人の医師から聞いた放射線療法(高線量率組織内照射)を受けようと渡米を決意するが、同じ治療が国内で受けられることを新聞で知って、自ら申し入れて治療を受けた。それから11年、現在はホルモン療法で経過を見ている。
語りの内容
トイレの頻度がすごく多いということは、A県(近畿地方)の大学に入院したときの、入院中の生活様式の1つとして、B大学の場合は、2,400CCと、3,000CC入る、尿のし瓶があるんです。で、それを「夜の10時から翌日の午後10時までの24時間に2リッター以上、おしっこが出るようにしてください」ということで。だから、トイレに行くたんびに、尿器に採って、で、その自分の名前の書いてある尿瓶にこう入れるわけです。で、「24時間の間に、2リッター以上のおしっこがたまるように水分を取ってください」と。「ただし、水分といってもお茶は結構です。それから、ウーロン茶もいいです」と。糖分のある、要するに缶ドリンク、それからペットボトルに入った、要するにドリンク剤ありますよね。「糖分のあるものは極力避けてください。糖分のないものであれば、お水もいいですし、お茶も、ウーロン茶もいいですよ」と。そういう指導でした。それを退院してからも、ごく最近までずーっと続けてましたので、尿の頻度が多くて。私はよくC市(近隣都市部)へ、まあ病院へ行くことが多いんですが。
そうすると、行く前に、みそ汁とかお茶を飲んじゃうと、途中でおしっこしたくなるわけ。だから、そういう件で、長乗りするときは、水分を控えますが。通常はもう極力、私はもともとお茶好きなのでよく飲みます。ですから、人のところへ行く、人に来られるというのは、ちょっと私、ほら、おしっこの頻度がひどいから、長居されると。「ちょっとごめんね、トイレ行くから」って言うでしょう。1回目はいいんですよ。2回目行くのはちょっとね、気が引けるんです。
インタビュー27
- かかりつけ医で前立腺がん検診のユニークなポスターを見て、PSA検査を受けてみようと思った
- 検診後、説明なしに別の病院を紹介され、不安になって紹介元のかかりつけ医に「おかしい」と訴えたところ、がんだと伝えられた
- 手術以外の治療法を求め、高線量率組織内照射をアメリカで受けるつもりだったが、国内で受けられると病院があると新聞で知って、さっそく電話した
- 高線量率組織内照射法(HDR)は、針を12本会陰部に差しっぱなしで6日間照射した。体を動かせないのはつらかったが、麻酔で痛みはなかった
- HDRの治療で入院中に、水分をたくさん取るよう指導があって、10年以上心がけていた。おしっこの頻度が多くて困ることもあった