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診断時:64歳
インタビュー時:71歳(2008年10月)
診断を受けたときには、近畿地方在住で、妻と2人暮らし。診断直後からホルモン療法を受け、開腹による全摘除術を受けたが、すでにリンパ節に転移しており、手術は失敗したと告げられた。その後、リニアックによる放射線療法を受け、ホルモン療法を続けていたが、ある時、ホルモン薬はあと3年ぐらいしか効かないと言われ、ショックを受けて4年通った病院から転院。その後、ホルモン注射を続ける煩わしさから、除睾術を受けた。
語りの内容
そのリニアックを入院でやった人もいるんですよ。で、それね、がん保険入ってたらね、それ(保険)ききますよと言われて、僕知らんかったから、通院しましたけど。それでもね、ずっと45日ぐらいでしょう、あの入院するでしょう。これずっと、保険ききましたよいう人がおりましたね(笑)。
簡易保険なんかやったらそれは出えへん場合もあるらしいんですけど、がん保険に入っとったら何もかも、その…(保険が)ききますよという感じは、ね。皆さん知ってたほうがええ…ええよ、得やよ。しんどい目して、車で、近いからいうてね、通う必要もないなと、入院しとったらええんやなというね、うん…気は、その人の話聞いてからね「ああ、そうやったんか」て。そんなしんどい目せんかってよかったのになあと。まあ、知らなかったからなあという気はしましたけどね。
――通院は、かなりしんどかったんですね。
そうですねえ。
――どんな感じだったとか、具体的に教えていただけませんか?
あのね、花見、花のシーズン言いましたよね。そしたら、印象的に残ってるのはね、ちょうど行くでしょう。で、帰りしなね、もう決まったもう、ファミレス決まってるんですよね、そこへ行くいうてね。いつも行くでしょう。で、いつもの定食食べますやん。で、そこは中年か高年のまあウエイトレスさんがいて、「あ、この人ら病気やな」みたいな感じね、そんな感じでしたよ。「あ、また来てるわ」みたいな感じやった。そんなことしてまあ、途中で帰って、で、帰って、もう2人だけですから、自分は寝るだけ。それも何も、ね、お風呂入るいうたって、お風呂の用事も皆家内がしますから、だから、しんどいのは、自分の体しんどいから、しんどいから何かせないかんいうことはなかったから助かったと思うんですね。だから、むしろその、シーズン的によかったんで、うっとおしい気分は、花見なんか行って晴れるというので、しのいでいたと。で、一つ仕事終わったなという、手術という仕事が終わった後に、まだ生きてるから、これでええんかな、みたいなんで。だから、あんまり不安も何も感じなかったですけどね。
インタビュー33
- 同窓会で前立腺がんやPSA検査のことを聞き、簡単だというので冷やかし半分にかかりつけ医で測ってもらったら、ごっつい高いと言われた(音声のみ)
- そんな簡単にがんっていうの?という感じ。薬が効くがんだから医師もはっきり言ったのだと思うが、もっと慎重に言ってほしい(音声のみ)
- 「この薬はあと3年」と言われ、効かなくなったら勝手に変えればいいのに、前もってそんなこと言う医師に嫌気がさして何も言わずに病院を変えた(音声のみ)
- ホルモン療法を受けているとき、担当医から「この薬は3年で効かなくなる」と言われてショックを受け、セカンド・オピニオンを聞きに行った(音声のみ)
- 持病の糖尿病があったので、血糖値をコントロールして手術に臨むため、1週間早く入院した(音声のみ)
- 2年間ホルモン薬の注射を受けていたが、うっとうしくなって除睾術を受けることにした。1週間ほどの入院で済み、簡単だった(音声のみ)
- がん保険が効くということを知らず、術後の放射線治療を通院で受けたが、かなりしんどかった。知っていたらよかったのにと思う(音声のみ)
- 全摘手術と放射線治療を受けた後、8年近く経過してPSA値が0.2にまで上がってきたので、治療法を変えると主治医から言われた(音声のみ)