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インタビュー時年齢:25歳(2019年7月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・教育(2014年度入学)
関西地方出身の男性。脳性麻痺による肢体不自由で、手動車椅子を使用している。小中高までは普通学校で過ごし、大学は特別支援教育を学べる大学に進学した。山の上にあった大学はバリアも多かったが、約2か月の教育実習も行い、充実した学生生活を送った。自分が当事者として感じてきたことをもっと深めたいと思い、現在は関東地方の大学院で肢体不自由者について学んでいる。
語りの内容
えーと、大学の頃は週2回訪問ヘルパーを1回2時間、使ってました。
――それは、えーと、ご自身が、お住いになっている所にいらっしゃるようなかたち。
そうですね。基本的には、その大学宿舎に来てもらうイメージで大丈夫。ただ、かなり結構動き回るのでいろいろ時間変更とか、曜日変更とかをかなり頻繁にやって、あの、使いやすいように使ってました。
――そ、それは大学から、付けてもらったっていうかたちですか?
いや。えーと、それは大学の就学の範囲ではない範囲なので、生活面の支援になってくるので行政から、総合支援法の下のヘルパーということになります。
――分かりました。
具体的には、そのヘルパーの方に、ヘルパーに、どのようなことをご自身はしてもらっていたんでしょうか。
はい。えーと、まず入浴の介助と、あと洗濯と、あと掃除です。えーと、大きくはこの3つになります。で、あとは、まあ、整理だとか、ちょっとしたこともやってくれますけど、はい、大きくはその3つになります。
――お食事とかは何かこう作ったりとか、そういうことは何かあったんでしょうか。
えーと、一応その宿舎にキッチンあったんですけど、誰も使っていない(笑)、キッチンでしたので、あまり作るということはなくて。で、えーと、山の上の大学ですから、あの、食堂は確か8時半ぐらいまで夜は開いてて、ご飯に困ることはなかったんですね。なので、ご飯を作ってもらうことはほとんどなかったと思います。
インタビュー25
- 肢体不自由のために、別室受験と時間延長などの配慮を受けた。拡大されたマークシート用紙が扱いにくく、2年目はクリップを持ち込んだ
- オープンキャンパスの時、大学に行くまでが、すごい山だなと思ったが、合理的配慮の時代に入っていたので、何とかなるだろうと思っていた
- 学内では必要な配慮内容を伝えればいいが、実習場面だとなかなか伝わらない。困ることだけでなく、「ここならこういうふうにできます」という申し出も必要だと感じる
- 入学当初は自分が困っていることしか言わず、配慮が受けられないと「どうしてできないのか」と憤っていたが、徐々に大学側と妥協点を探っていくことが必要だと気づいた
- 科目試験に関しては、90分で800字を超えると手では書けないので、レポートに替えるなど別の方法にしてもらっていた。その文字数は、センター試験を参考にしていた
- 教育実習が1年生の頃からあったので、早くからとことん話して対応してもらった。服装の変更や、福祉タクシーで実習先の学校まで行くことなどを配慮申請した
- 実習では大変なこともいっぱいあったが、誰と協働してどう働いていくかというイメージを積み上げられた1か月だったので、本当に行って良かったと思った
- 中学の時に始めた車椅子の50メートル走とスラロームを大学まで続けてやっていて、その中でたくさんのことを教わった
- これから大学に入る人は、できるかできないかより、やりたいかを先に考えてほしい。子どもたちにも、まず何がやりたいかということを、大事にしてほしいと思っている
- 週に2回、1回2時間、総合支援法のもとで宿舎にヘルパーに来てもらい、入浴介助と洗濯と掃除をしてもらった。食事は大学の食堂があり困ることはなかった