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インタビュー時年齢:47歳(2019年1月)
障害の内容:発達障害(ADHD:注意欠陥多動性障害)
学校と専攻:大学・教育と心理(2010年度入学)、大学・生活と福祉(2012年度入学)
関東地方在住の男性。子どもの頃からノートが取れないなど人と違うところがあったが、社会人になり仕事がうまくいかなかった時に診断を受けた。作業所に通い、一人暮らし開始をきっかけに通信制の大学で学び始め、配慮を受けながら非常に多くのことを学んだ。人からは、ムードメーカーだとよく言われる。趣味は折り紙と映画。現在は一人暮らしを続けている。
語りの内容
――その通信制でやっているときっていうのは、インターネットでやっているんですか?
そう。インターネットでまとめて見ることもできるし、テレビでもいいんですけど、えーと、まあ、それは15時間、45分の授業が15回分なので、好きなペースで続けられてね、時間あるときとか、まとめて見ちゃったりするときもあったし、ね、あとは、あんまりできなかったかなっていうときもあったんだけど、まあね。
あとは、お金、まあ、学生だとインターネットで全部の科目見れますから、なのでね、興味がありそうな科目をね、見て、あの、教科書、書店で売っているので、単位取らなくてもね、他の科目とかを勉強したって結構ありますね。
放送大学はですね、割と、社会、幅広い年齢層の人がいて、僕が入ったのは、もう40代になってからなんですけど、あの、僕でも若手なんですよね。だから、もう上は、もう80代の人とか、下はもうね、本当10代の人まで幅広い年齢があるので、いろんな人の意見が聴けて非常に、ね、こう幅の広い、まあ、自由な校風ですし、自分の好きなことが、あの、割とですね、科目がいろいろと多いので、いろんな興味ができるし。
あとはね、インターネットで割と科目ができるので、自分が受けてない科目も好きなだけ勉強ができるし、単位も、あの、年度ごとに区切られてないので、だから好きな科目、自分で決められるしで、すごく自由性があるんですけど、でも勉強をですね、きちんと計画的にやらないと卒業は難しいっていわれてますね。
まあ、他の大学、よく大学でね、何百万もね、卒業の時期って奨学金残っちゃったよって、(放送大学は)そこまでは高いお金じゃないと思いますので。放送大学は利点としては、ね、学費安いっていうのもあると思いますね。単位ごとでですので、だから、まあ、そんなに、お金もかかんないし。うん。そういう意味でも放送大学はお勧めだと思いますね。
だから、学費がちょっと足りなかったら、お金ためてからまた取るとか、そんな感じで、あの、無理なく続けていける人がいっぱいいて、それこそ20年かけて卒業しましたとか、そういう人もいっぱいいるので。
あと放送大学って卒業を目的に、に入ってこない人もいるんですね。ずっと勉強したいから、あえて卒業しませんっていう人もいたりとか、そんな感じでね、まあ、いろんな遊び、あの、学びのスタイルがあると思いますよ。
インタビュー06
- 社会人を経て、一人暮らしを始めたタイミングで時間が自由になり、前から大学で学びたかったので、大学に行き始めた
- 通信制大学は、好きなペースで学ぶことができ、学費も安く、無理なく続けていける人がいっぱいいるのがいい
- 試験は個室受験で周りを気にせずに済み、試験の形式も記述式とマークシートが選べたので、字を書くのが苦手なためマークシートを選んだ
- 文化人類学や比較行動学など様々な科目を取りながら、多角的に自分のことも知ることが出来た。様々な知識や考え方に触れて、確実に人生が豊かになった
- 社会は発達障害の生きづらさにスポットを当てたがるが、生きやすい部分もあると思う。「普通」という言葉が気になってしまうが、前向きな開き直りも大事だと感じる
- 子どもの頃にノートが取れないとだめだと言われたり、縦笛が吹けなくて留年寸前までいった。だがみんなが同じことができるわけではないし、学び方は一つではない
- 目の前にいる人に対して全力で向き合うのがADHDの人のコミュニケーションパターンだと感じる。自分も相手に対して出し惜しみしないで、一期一会の出会いを大事にした
- 一人暮らしは全部が自己責任で、思った以上に判断力がついた。片づけが苦手で、一人暮らしは苦労の連続だが、母親から「こんなに強かった?」と言われたこともある