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インタビュー時年齢:21歳(2019年3月)
障害の内容:発達障害(LD:学習障害、ディスレクシア(書字障害)、ADHD:注意欠陥多動性障害)
学校と専攻:大学・医療工学(2016年度入学)
関西地方在住の男性。保育園の時にLD、小学校でディスレクシア、中学校でADHDと診断された。もともと「ものづくり」が好きだったが、大学入試に向けた資格取得をきっかけに、福祉に関心を持つようになった。現在は、大学に在籍しながら、当事者の視点であらゆる社会課題解決を目指し、様々なプロジェクトを行う個人事業主をしている。母親と弟の2人の4人暮らし。
語りの内容
医療系とか工学系の専門科目と、まあ何か、何ていうんですかね、文学的な、総合科目っていうのがあったんですけど、総合科目の時が、総合科目のテストがほとんど、レポートとか結構、何か白紙の紙を渡されて、ほんで、黒板に問題書いて、これに書いて、これについて何か、A4用紙1枚に、書いてみたいな感じのテストをやったんですけど。
それに関してはやっぱりあの、そういった長文の、文章を書くっていうのが、ほんまにそのテスト時間の中では手書きでは、絶対無理やったんで、それに関しては、もう何かその大学にこう何ていうんですかね、そういう障害とか何かしら抱えてる、学生をサポートする、こう窓口がありまして、そこにこう相談しに行って、まあ何とか、パソコンを使わせてもらわれへんかとか、テストをパソコンで受験さしてもらわれへんかっていうのを頼み込んで、だから総合科目に関してはもう全部パソコンを使わしてもらってっていうふうにやりましたね。
――ご自身はパソコンを使うと、その何ですか、同じ時間内、他の学生が受けているような。A4一枚に、時間内にこう文章を書いてくださいっていうのを、パソコンを使うとやりやすいですか?
そうですね。パソコン、やっぱり何か、何か脳から手へのアウトプットがこう、うまくできないみたいで、こう何ていうんですかね、字の形を、これ何かすごい、よくいろんな人に「手書きの文章とパソコンで書いた文章、全然文章力違うな」ってよく言われるんですけど、こう手書きで書いているときに、あの字をもう一個、一個思い出しながら書いている、るんですよ。何か、この字どうやったっけな、この字どうやったっけなみたいな感じで、その分書きたいって思っている文章がなかなか出てこなくなるんですよ。
でも、パソコンやと、わって書いて、あ、違うなと思ったらすぐ消せるじゃないですか。それを、こう繰り返して、こう書き、書くっていうところにあんまり神経を使わなくて済むので、こうすごい何か、書きたい文章がどんどん出てくる…。あの、すごい、そうですね、パソコンは、あの、だいぶ…、いけるんですね。
――その、学校のその窓口に相談をして、配慮というんですかね、を受けたのは、そのテストのときだけですか、日常の授業に関しても何か、これはっていうのが何かあった?
そうですね。テストのときは、まあ、あの、その教授に1回、1回目は教授に相談したんですよ。そうしたら、そういう窓口がある、「まあ、普段の授業でやったら、こう、俺(教授)に相談してくれたらいいけど、ちょっと、試験のときは一回そういう窓口を挟んでほしい」っていうふうなことを言われて、そうですね。それでその窓口を利用したっていうふうな感じですね。
インタビュー11
- AO入試では、「資格AO」のために福祉資格を取得し、「論文AO」のために論文の準備をした。ディスレクシア(書字障害)があり、論文の手書きが大変だった(音声のみ)
- 大学では白紙のA4用紙1枚にレポートを書くという試験があったが、テスト時間内では手書きでその分量の文章は書けないので、パソコンを使わせてもらっていた(音声のみ)
- 専門科目の試験については、同じように自分が困っていることを伝えても、先生によってサポートを受け入れてくれる人もいれば、そうでない人もいた(音声のみ)
- 同行援護従事者の資格を取った時、せっかくならそれを活かそうと思い、そこから福祉系のアルバイトを始め、徐々にもっと深めたいと思って個人事業を始めた(音声のみ)(次に続く)
- 自分で個人事業を立ち上げ、障害や病気を持つ人と一緒に企画する講演会や、障害のある子とない子が一緒に行うモノづくりなどの活動を行っている(音声のみ)