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インタビュー時:42歳(2015年8月)
疼痛期間11年以上
診断名:自律神経失調症・慢性疲労症候群
首都圏在住、家族インタビュー04の次女。2003年ごろに全身、特に肩・腰・首に痛みを感じるようになり、内科・婦人科・精神科を受診して薬を処方されたが回復しなかった。後に人から紹介された大学病院のペインクリニックに2012年頃まで通い、主に星状神経節ブロックの注射を行った。その後出合った民間療法で劇的な改善があり、今も精神科で薬の処方を受けているが、普通に日常生活を送れるまでに痛みは治まっている。
語りの内容
…大学病院のほうには、行ったときには、うーん、自分の記憶の中では何でも、そのときはもう本当につらかったので、「何でもいいから注射でも何でも打って、痛みを止めてくれ」って言ったのが、第一声でした。ただ、そのときのお医者さんはすごく冷静で、あの、「治療には順番があって、その、あなたは今いきなり、針を打つようなそういう段階ではなく、まずはどういう痛みの経過があって、どういう治療をするのかっていう順番がある」ということで、あの、「いきなり、針を入れれる状態じゃないんだよ」と言われました。
治療が始まってからは、えー、うん、あの、でもそれでもやっぱり、うーん、体を――痛みから解放するといった意味では、あの、麻酔、点滴を受ける。それが、そのときは正直、治療というよりは楽に一瞬でもなれる瞬間が、1週間に一遍、になって、その麻酔が楽しみで行っていたというか。まあ、いずれそれがまた、あの、うーん、麻酔を受けることが楽しみと言ったらいけないけど、全てその医療機関に体を委ねて、その、心も委ねてしまう。だから、うーん、何ていうんでしょうか。先生が――先生に、こうしてほしい、ああしてほしいっていう望みばかりを今度言うようになりました。
でも、やっぱりお医者さんと患者さんとの関係というものには、ちゃんと線引きがあるような気がします。それ、なぜかというと、先生はすごくやっぱり冷静で、先生は、あの、「僕の言うことを、聞かないで、ああしてほしい、こうしてほしいって自由気ままにやってしまうと、治療になりません」と。あの、「お互い持ちつ持たれつでやるのが治療だよ」という、そういう部分もあったので、あまりにも自分が痛いから、つらいからって。その一週間一週間で、まあ多少その中でも調子がいい日もあり、悪い日もありで、悪いほうが続いたときに先生に求めるほうが強くなったとき、先生に愛のムチじゃないですけど、はっきりと、あの、治療方針に、「持ちつ持たれつでちゃんとね、やろうという気がないんなら、君はここの病院に来なくていい」って、はっきりと言われたときに、ちょっと、はっきりと目が覚めたというか(笑)。体が痛くても何でも向き合わなきゃいけないなと。それを受け止めていかなきゃいけないんだなって。医療機関に何でもかんでも求めるのは、そういうのは自分の痛みから逃げてるだけで、うん、あの、正直、うん、それは違うんだなと思ったので。そこから、ちょっと気持ちが、その中でも先生の言うことに少し委ねてみようっていう、あの、自分の気持ちの中での切り替えが少しできたと思います。
インタビュー19
- 睡眠薬を使い、常にうつらうつらしてはいるがまともに夜に熟睡することができないことも多い。2,3時間でもぐっと眠れた時はもう目覚めたくないと思う
- 1日のうちでしっかり休憩時間がとれるようにする。特に人付き合いによるストレスをためないように気をつけている
- 待合室で一緒になる人と連絡先を交換しても、お互い調子が悪くなって疎遠になることがあり、慢性の痛みを今抱えている人同士の交流は難しい
- 線維筋痛症の痛みを和らげるため、ペインクリニックで星状神経ブロックの際に点滴で麻酔薬を入れるととろーんと眠くなり、それは「至福の時」だった
- 精神科でうつ病の薬を出してもらっていたので、自立支援医療制度で医療費負担を軽くすることができた
- これまでいろんな治療をやりすぎてしまった。今は体の左右のバランスを整えるという民間療法を受けながら、飲む薬をできる限り減らしている
- やるだけやってみようという気持ちになって短時間の早朝アルバイトを始めた。働くことで生きている実感がわき、普通の生活が送れるようになって今は幸せだと思っている
- 幼稚園の先輩ママに痛みがあることを伝えておいたところ、痛みがひどくて家からも出れなく なったときに弁当を買ってきてもらうなど助けてもらった
- とにかく痛みをなくしてほしい一心で医師にすがっていたが、「治療は持ちつ持たれつでやるもの」と言われ、自分から痛みに向き合うようになった
- 民間療法がこんなにひどい痛みに効くか半信半疑だったが、斜頸の甥が受けていた、からだの左右のバランスを整える治療を試してみたところ、3回目で膝の痛みが治まった
- 民間療法で教わった自分専用の体操を家でやっていると、からだがカーッと熱くなって調子が良くなる。同時に考え方がポジティブになり、ストレスに強いからだになったと思う