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診断時:58歳
インタビュー時:60歳(2010年4月)
インタビュー家族03 の夫

共働きの妻と息子の4人暮らし。大手小売業の販売促進業務をしていた2007年頃、会社の同僚から物忘れを指摘され、受診する。本人に自覚症状はなし。最初の市立病院では「中等度の若年性アルツハイマー型認知症」、大学病院の専門外来では「軽度」と診断される。その後、配置転換で作業的な仕事に異動し、2009年の定年まで勤め上げた。現在、市立病院と大学病院に通院中。週1、2回家族会で事務仕事を手伝う。

語りの内容

まあ、この辺だと地元ですから、小学校の同級生がごろごろいるんですよ。で、ちょうちん屋やっているやつはいるし、それから、文房具屋やっているやつもいるし、……あとは、ま、もう、おばあちゃんになっている同級生もいるし(笑)、そういうのがね、ごろごろいるもんですから、たまに、こう、顔出して「元気?」とか言って「おう」とか、それぐらいで終わりなんですけど。ま、そんなような、あの、何ていうの、目的を持ってっていうわけじゃないんですよ。歩ってるとぶつかるんですよ、いるわけですよ、家があるから。どこでも「おう」とか言って。ま、そういうようなコミュニケーションがね、あの、あるだけでも、やっぱり、ちょっと、あれですかね、……何って言ったらいいんだろう。……あー、気分がいいっていうのかな。ああ、いたいた、と安心、ま、ちょっとした安心感が出ますよね。

やっぱり、生まれてからずうっとここに住んでて、同じような年代のやつが、ま、周りにいて、それが、近くで大体みんな商売やってたりなんかして、おれのはサラリーマンですけど。まあ、向こうは、ま、ずうっといるわけですよ、家に。だから、いつでも、顔、み、み、見たいなと思ったら、行けば必ずいるという。そういうところが、まあ、こういう、この町のいいところかなと。で、それが、やっぱり、何つったらええかな、ま、寂しさみたいなものが、ここに住んでいるだけでないと、うん、そういう寂しさみたいなものは、あまり感じたことはないですね。

何か……「同級会やろうか」なんつうのは、ちょっと行けば、「おう、そんじゃ、来月やろうか」とかさ。全員じゃないですけどね。でも5人でも、ね、7~8人でも集まれば、ちょっと一杯やるかとか。そんなことが気軽にできる町ですから。

私は: です。

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