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医療的ケア児の家族の語り

インタビュー25

インタビュー時の年齢:48歳(2021年6月)
関係:父 (インタビュー24の夫)
医療的ケアのある子:長男15歳
北関東在住。妻、長男、次男(1歳)と暮らす。

長男は小学2年生のとき交通事故に遭い、今までとは全く別の生活が始まった。
ケアの技術や判断はもちろん妻には及ばないが、できる限りのことを妻と協力し、自分も肩の力を抜いて無理なく長男のケアを続けている。
人工呼吸器の管理、痰の吸引、胃ろうからの注入が必要な状態だが、毎日元気に過ごしており、その成長し頑張る姿から、日々喜びと勇気をもらっている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー26

インタビュー時:42歳(2021年6月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女0歳5か月(逝去時)
北陸在住。夫、次女2歳の3人家族。

長女は3年前に生後5か月で亡くなった。
緊急帝王切開で生まれた長女は、合指症や心房心室中隔欠損などの身体的特徴があり、検査で染色体異常(18トリソミー)がわかった。
生後まもなく口腔鼻腔内吸引および経鼻経管栄養、さらに人工呼吸器と医療的ケアが必要になっていき、娘のためになにがよい選択か親として悩む日々だった。
娘の「生きたい」という気持ちを感じることができ、とても短い人生だったが多くのことを残してくれたと思う。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー27

インタビュー時:54歳(2021年7月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男15歳(逝去時)
九州在住。長男を2006年に亡くし現在一人暮らし。元夫とは離婚。

妊娠中に胎児に水頭症の可能性を指摘され自然分娩で出産した。
原因は不明なまま、入退院を繰り返し、口腔鼻腔内吸引、経鼻経管栄養、導尿など医療的ケアが増えていった。
10歳で気管切開と胃ろう、その後人工呼吸器も必要となった。
夫と離婚後は養育費と生活保護を受け生活していた。
長男が亡くなってから看護師を目指し、現在訪問看護師として働く。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー28

インタビュー時:44歳(2021年7月)
関係:父(インタビュー29の夫)
医療的ケアのある子:次女10歳
四国在住。妻、長女、次女の4人家族。

次女は緊急帝王切開で生まれてすぐ、先天性心疾患があり、心臓手術が必要でNICUと小児科病棟に1年ほど入院した。
退院後も体調を崩しては入院し、経管栄養や人工呼吸器など医療的ケアが増えていった。のちに希少な染色体異常が分かった。
普段のケアは主に妻で、自分もできるだけケアに参加しているが、妻との差は感じる。
自宅から病院まで車で小一時間かかり、救急車を呼ぶのもためらわれることがある。もう少し近くに小児を診られる病院があればと思う。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー32

インタビュー時:40歳(2021年10月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男11歳
首都圏在住。夫と長男の3人家族。

妊娠25週頃切迫早産で息子は生まれた。
生後まもなく人工呼吸器や経管栄養等の医療的ケアが始まったが、具体的な病名があげられるでもなく生後10か月まで入院した。
その間東日本大震災を経験した。息子は耳が聞こえず、話すことができないため、自分で人を呼ぶ手段を身に着けてほしいと思い、タブレットで意思表示する練習を親も勉強しながらしている。
将来は医療的ケアがあっても選択肢が持てるような社会環境を望む。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー33

インタビュー時:44歳(2021年11月)
関係:母(インタビュー34の妻)
医療的ケアのある子:次男11歳
首都圏在住。夫と長男、次男の4人家族。

次男は出産時の事故で低酸素脳症となり、現在も、気管切開と胃ろうなどが必要である。
自身は元獣医で医療知識はあったものの自分の子にケアを施すことに当初がく然とした。
次男は自分から身体を動かすことはほとんどできないが、まぶたや指先、目線で気持ちを伝えている。
指先のわずかな動きをアシストする方法で、読み手に思いを伝えることができ、思いがけない息子の気持ちに気づかされる。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー18

インタビュー時:57歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男17歳
首都圏在住。夫、長男の3人家族。

長男は1歳2ヶ月頃まで元気だったが、感染症を繰り返すごとに状態が悪くなり、1歳6ヶ月でミトコンドリア脳筋症(Leigh脳症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症)と診断された。
言葉での意思疎通は難しく、人工呼吸器、気管切開、吸引、胃ろうからの経管栄養がある。
自身は障害のある子どもを支援するNPO法人で活動している。
長男の特別支援学校に付き添いながら、卒業後に社会に出る準備を大切に過ごしている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー31

インタビュー時:58歳(2021年10月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女29歳
四国在住。実母と娘の3人暮らし。

娘は出産時の回旋異常で重度の脳性麻痺となった。
当初は経鼻チューブから栄養を取っていたが、何度も練習し生後4か月頃から経口摂取が可能になった。
胃食道逆流症もあり口腔・鼻腔吸引、喘息のため吸入は今も必要。
娘は地元の小中学校の特別支援学級に通った。
娘が幼児期から、障がい児者の親の会の活動をしている。
娘が成人したとき、社会人としてどう生きていくかを考えた。
現在、児童館での交流や自分のできることを活かし、社会人として生きる娘を応援している。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー16

インタビュー時:46歳(2021年3月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女15歳
首都圏在住。夫と長男、長女、次女の5人家族。

妊娠中に水頭症、出生後に二分脊椎が分かり手術した。
生後2か月頃から呼吸及び嚥下障害がみられ酸素療法・経管栄養を行った。
今春、特別支援学校中学部を卒業し、高等部に入学予定。導尿・摘便などの医療的ケアがある。
移動には車いすを使用しており、移乗や身体介助で自身と長男は椎間板ヘルニアを発症した。
今後、長女が家族と離れ自立した生活を送ることも見据え、自力でできることを増やしていきたい。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー11

インタビュー時:47歳(2020年12月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女10歳
首都圏在住。夫と長女、次女の4人家族。

妊娠中、胎児の脱腸が発見され、出産当日に突如胎児の心拍が下がり緊急帝王切開で出産した。
生後2週間で脱腸の手術を行った際、気管内挿管がうまくいかず脳性麻痺となり、その原因を調べて先天性染色体異常が分かった。
生後3か月、誤嚥性肺炎を起こした際、先天性疾患の特徴で喉の構造が複雑なため、気管切開を勧められ手術をし、現在も気管切開と胃瘻がある。
子どもは現在特別支援学校に通う。