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医療的ケア児の家族の語り

インタビュー40

インタビュー時:46歳(2022年5月)
関係:父
医療的ケアのある子:長女5歳
九州・沖縄地方在住。妻と娘5歳の3人家族。

娘が生まれる前に2人の子どもを授かったがいずれも生後すぐに亡くなった。
同じことは起こるまいと信じて3人目を授かったが妊娠中に上の子たち同様、肺の形成不全と知らされた。
出生後、肺を広げる手術や、胃ろう、気管切開などいくつかの手術を乗り越え、現在も気管カニューレを入れており、夜間の人工呼吸器は必要なものの、元気に走り、おしゃべりする子に育っている。
来年度、地元の小学校入学を控え、今後気管カニューレを卒業できるのでは、と親子で次の希望に向かっている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー39

インタビュー時:38歳(2022年4月)
関係:父
医療的ケアのある子:三女5歳
九州・沖縄地方在住。妻と長女17歳、長男15歳、次女13歳、三女5歳の6人家族。

妊娠28週で三女に水頭症と二分脊椎が分かった。
生まれてすぐ手術を受けたが、2ヶ月目に呼吸状態が悪化し、1歳で気管切開をし、4歳で胃ろうの手術をした。
2歳までは入退院を繰り返す日々だったが、現在は状態も落ち着き、声やジェスチャーで周囲に意思を伝えてくる。
2歳のとき行政や議員、地域のサポートを受け、在住市で初めて医療的ケア児の保育園入園が実現した。
娘は地域の子と一緒に過ごすことで大きく成長している。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー37

インタビュー時:47歳(2022年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女15歳
関西在住。夫と長女(15歳)、長男(11歳)の4人家族。

長女は生後何日経ってもミルクを飲まず経管栄養が開始され、生後7か月で胃ろうとなった。
3歳頃に染色体の一部欠損が分かり、今後できないことが多いのかと思ったが、その予測に反し娘は歩けるようになり、歌やダンスが大好きな子になった。
普通小学校入学を希望し、地域の大きな支援を受けて看護師配置が実現した。
娘の小学校入学を機に仕事をしたいと思い、現在自宅で英語塾の講師をしている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー36

インタビュー時:43歳(2022年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男13歳
関西在住。夫と長男の3人家族。

息子は妊娠27週目に超低出生体重児で生まれ、生後すぐに心臓手術や気管切開を行った。
1歳のとき、人工呼吸器と4時間おきの経鼻経管栄養が必要な状態だったが、家で一緒に過ごしたいと強く希望し在宅療養となった。
成長はゆっくりながら、4歳で自力歩行可能となり、手話のほか、呼気を使って近くなら聞き取れる程度の声で会話もできる。
現在も胃ろうからの栄養注入とたんの吸引が必要である。
現在特別支援学校に通っているが、将来の自立に向け、勉強の機会はもちろん、自力でのたん吸引等を許可してほしいと考え交渉中である。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー34

インタビュー時:45歳(2021年12月)
関係:父(インタビュー33の夫)
医療的ケアのある子:次男11歳
首都圏在住。妻と長男、次男の4人家族。

次男は出産時の事故で低酸素脳症となり、現在も、気管切開と胃ろうなどのケアが必要である。
自分は研究職で時間の自由は多少あり、長男の保育園の送迎や次男の夜のケアを担当してきた。
妻が次男のケアに一番関わり、気持ちを理解していると思う。自分は子どもとの遊びやお出かけを担当するのが役割だ。
最近、次男が大きくなってきたためお風呂に入れるのが難しくなっており訪問入浴の制度を望む。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー29

インタビュー時:36歳(2021年7月)
関係:母(インタビュー28の妻)
医療的ケアのある子:次女10歳
四国在住。夫、長女、次女の4人家族。

次女は緊急帝王切開で生まれて直ぐ、先天性心疾患と稀少な染色体異常があるとわかり、手術のため1年ほど入院した。
退院後も体調を崩しては入院し、経管栄養、導尿、人工呼吸器などが必要になった。
元看護師だが、次女を在宅で診ることに不安も大きかった。
夫がケアを覚え看護師並みに活躍してくれることが、とても心強い。
次女は特別支援学校に入学したが、地元の小学校に看護師配置が実現し、現在長女と同じ小学校に通っている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー19

インタビュー時:43歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:次男17歳
首都圏在住。子どもは長男と次男の2人。

次男は妊娠34週に仮死状態で生まれた。
看護師として小児病棟での勤務経験もあったため、顔つきからなにか他の子とは違うと感じた。
次男は生後半年で気管切開と人工呼吸器を装着し、現在も胃ろうなどの医療的ケアがある。
重度の知的障害もあるが、将来は家族と離れ、他の人の助けを得て過ごすことが自立と考えている。
自身は次男が7歳のとき、正規雇用の看護職として復職している。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー14

インタビュー時: 52歳(2021年2月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女7歳(2016年逝去)
首都圏在住。夫、長男21歳、次男20歳、義母の5人家族。自営業。

長女は2歳半頃まで元気に育っていたが、3歳で発達障害、睡眠時無呼吸症候群と診断され、マスク型人工呼吸器が必要になった。
その後、感染症で呼吸状態が悪くなり、気管切開、経鼻経管栄養、吸引も必要になった。
5歳で中枢性肺胞低換気症となり、さらに呼吸状態が悪化し7歳の時に亡くなった。
特別支援学校のスクーリングで楽しそうにしていた長女を思い、今は特別支援学校を作る活動を行っている。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー13

インタビュー時:39歳(2021年2月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男3歳
首都圏在住。夫と長男の3人家族。

妊娠5か月頃、エコーで胎児の脳室が通常より大きく、先天性水頭症と診断された。
出生後、自力での呼吸維持が困難なため挿管による人工呼吸を開始し、その後在宅酸素療法に移行した。
自力歩行が困難で発話がまだない等、発達はゆっくりではあるが、数字や電車に興味をもち親とコミュニケーションを図ることを楽しんでいる。
シンガポール人である夫の両親に会うため、子どもが2歳のときに海外渡航を家族で経験した。

医療的ケア児の家族の語り

インタビュー12

インタビュー時:35歳(2021年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女1歳
中部地方在住。夫と長女(4歳)、次女(1歳)の4人家族。

妊娠中のエコー検査で次女の心臓に異常があることが分かり、出生後NICU(新生児集中治療室)入院中に、両大血管右室起始症と内臓逆位が診断された。
現在も在宅酸素療法と薬物治療を続けているが、発育には問題がなく、4月から保育園に通わせる予定である。
自身は出産までは公認会計士として会社に勤めていたが、職場復帰はせずに独立することを考えている。
最近、地域で医療的ケアのある子どもたちの支援活動を始めた。